まだ世間一般ではSFの世界だと思われていた核融合発電。それを早期に実現させるべく、テック界の巨人である米マイクロソフトが動き出した。組んだ相手は、核融合で実証を重ねてきたスタートアップだ。マイクロソフトが支援する米オープンAI(OpenAI)も関わっており、潤沢な資金力を背景とした連合で一気呵成(かせい)に新市場を狙う。 米マイクロソフトは5月、エネルギー分野で世界を仰天させた。米スタートアップのヘリオン・エナジーと、世界初の核融合電力の供給契約を結んだのだ。2028年から商業的に電力を送電網に流し始め、1年の調整期間を経て50メガワットの出力へ高める。米国の一般家庭に換算すると、おおむね4万~5万世帯分の電力に相当する。