台湾海峡でこれまでも緊張が高まったことがあるが、アメリカの圧倒的な軍事的優位性によって抑えられてきた。とりわけ重要なのが、空母打撃群の存在だ。 しかし、AIが発達し、ドローンの編隊攻撃によって空母を攻撃することが可能になりつつある。中国人民解放軍は、「智能化戦争」への適応を進めている。 台湾有事はあるか? 6月13日に閉幕した先進7カ国首脳会議(G7サミット)で採択された首脳宣言に、「台湾海峡の平和と安定の重要性を強調するとともに、両岸問題の平和的解決を促す」との内容が盛り込まれた。G7サミットの首脳宣言が台湾海峡について言及するのは初めてのことだ。 台湾有事の可能性が、さまざまな場面で取り沙汰されるようになった。これに関して重要なのは、AI(人工知能)の発達によって軍事技術が大きく変わり、米中間の軍事バランスに本質的変化が生じ始めていることだ。 台湾海峡では、これまで何度も緊張した事態が