5年前の東京電力・福島第一原子力発電所の事故では、6つある原子炉のうち1号機から3号機までの3基で核燃料が溶け落ちる「メルトダウン」が起き、1号機と3号機、4号機で建屋が水素爆発しました。国と東京電力がまとめた現在の工程表では、福島第一原発で設備を取り除いて建屋を解体するまで、すべての廃炉作業が完了するには最長で40年かかるとされています。中でも重要なのは、事故当時、それぞれの建屋の最上階に設けられた「使用済み燃料プール」と、原子炉の中にあったすべての核燃料を取り出すことです。
5年前の東京電力・福島第一原子力発電所の事故では、6つある原子炉のうち1号機から3号機までの3基で核燃料が溶け落ちる「メルトダウン」が起き、1号機と3号機、4号機で建屋が水素爆発しました。国と東京電力がまとめた現在の工程表では、福島第一原発で設備を取り除いて建屋を解体するまで、すべての廃炉作業が完了するには最長で40年かかるとされています。中でも重要なのは、事故当時、それぞれの建屋の最上階に設けられた「使用済み燃料プール」と、原子炉の中にあったすべての核燃料を取り出すことです。
東京電力福島第一原子力発電所で行われている、レントゲン写真のように建屋を透視して溶け落ちた核燃料を捜す調査で、1号機ではほとんどの核燃料が原子炉の底を突き抜け、格納容器に溶け落ちている可能性が強まりました。 核燃料の取り出しの難しさを改めて示す結果で、東京電力は今後ロボットを使って位置を調べ具体的な取り出し計画を立てることにしています。 高エネルギー加速器研究機構などのグループは、先月から、さまざまな物質を通り抜ける性質がある「ミューオン」と呼ばれる素粒子を捉える特殊な装置でレントゲン写真のように原子炉建屋を透視し、核燃料の在りかを突き止めようという調査を進めてきました。 その結果、1号機では、使用済み燃料プールにある核燃料は確認できましたが、原子炉の中には核燃料が見当たらず、ほとんどが原子炉の底を突き抜け、格納容器に溶け落ちている可能性が強まりました。 これまでのコンピューターシミュレー
関西電力と日本原子力発電、それに九州電力と中国電力は運転開始から、おおむね40年たつ老朽化した原発5基の廃炉を17日と18日の取締役会で正式に決定することにしています。 原発事故後に福島第一原子力発電所以外で原発の廃炉が決まるのは、これが初めてとなります。 また、中国電力は島根原発1号機を、九州電力も玄海原発1号機を廃炉にすることを18日開く取締役会で、それぞれ決めることにしています。 原発を再稼働させる場合には、電力会社はおととし7月に施行された国の新しい規制基準に適合させる必要があり、そのための安全対策に多額の費用がかかります。 また、併せて導入された制度によって運転期間は原則40年とされ、例外的に延長する場合には特別の点検を実施することが義務づけられ、さらなるコスト負担が見込まれています。 各社が廃炉を決定する5基の原発は発電の規模が比較的、小さいことから安全対策に多額の費用をかけて
東京電力福島第一原子力発電所の敷地内にある排水路で22日午前、放射性物質の濃度が上昇し、東京電力は漏れ出した汚染水が原発の港湾内に流出した可能性があるとして、汚染水の移送を止めて原因を調べています。 東京電力によりますと、22日午前10時ごろ、福島第一原発の敷地内にある山側から港湾内につながる排水路で、簡易測定している放射性物質の濃度が上昇したことを示す警報が鳴りました。 調べたところ、通常は検出限界未満になっているベータ線と呼ばれる種類の放射線を出す放射性物質の濃度が最大で1リットル当たり7230ベクレルに上昇していることが分かりました。 排水路の放射性物質の濃度は雨が降った時にも上昇しますが、今回、検出された濃度は、その10倍以上に当たるということです。 東京電力は何らかの原因で汚染水が漏れ出した可能性があり、この排水路を通じて港湾内に流出したとみて、海側に取り付けられたゲートを閉鎖す
東京電力福島第一原子力発電所の事故による健康影響の描写が議論を呼んだ漫画「美味しんぼ」を連載する雑誌の最新号が19日に発売され、地元福島県ではさまざまな意見が聞かれました。 「美味しんぼ」は小学館の雑誌「週刊ビッグコミックスピリッツ」に連載されている人気漫画です。 先月28日の連載で、主人公が福島第一原子力発電所を取材したあとで鼻血を出し、実名で登場する福島県双葉町の前町長が「福島では同じ症状の人が大勢いますよ」と語る場面などが描かれ、福島県や双葉町が「風評被害を助長する」などと批判していました。 最新号では、自治体からの批判や、有識者13人の賛否両論を載せた特集記事が組まれ、最後に「編集部の見解」が掲載されています。 この中で、編集部は一連の表現について「残留放射性物質や低線量被ばくの影響について、改めて問題提起したいという思いもあった」と説明したうえで、「さまざまなご意見が、私たちの未
4月30日小学館ビッグコミックスピリッツ編集部から、4月28日と5月12日発売号の「美味しんぼ」の内容にについてアンケートに対する文章回答を求められた。 4月28日発売号には、双葉町の井戸川前町長が作中で「私も鼻血が出た。今度の町長選挙に立候補を取りやめたのは疲労感が耐え難いまでになったからです」「福島では同じ症状の人が大勢いますよ。言わないだけです」と述べられている。さらに、5月12日発売号には、「福島に住んではいけない」「福島を広域に除染して人が住めるようにするなんてできない」という表現がある。 以上を踏まえ5点についてコメントを求められ、以下のような回答をした。 小学館 ビッグコミックスピリッツ編集部 編集長 村山 広さま アンケートについてお答えいたします。 1、「鼻血が出た」という症状について、同様の症状を訴えられてる方を、他に知っていませんか? 私個人の周りでは、前双葉町長井
写真 ニュース・フォーカス脱「お世話」の介護とは リハビリが支える自立と幸福感(2019/7/3) 高齢になっても、できる限り介護に頼る度合いを低くして自立を保てるよう、意識して運動する人は多い。国もそうした自立支援への取り組みを評価す…[続きを読む] 「普通じゃなかったんやな」睡眠時無呼吸、治すため手術[患者を生きる](2019/7/3) 病院・学校・役所、敷地内禁煙に 屋外の喫煙増に懸念も[ニュース・フォーカス](2019/7/1) がんのない乳房の予防切除を推奨 変わるか全額自己負担[ニュース・フォーカス](2019/6/29) ギラン・バレー症候群に学ぶ 自己免疫疾患のやっかいさ[内科医・酒井健司の医心電信](2019/7/1) 音楽聞きながら楽しい歯ブラシ 子どもが喜ぶその秘密は[ニュース・フォーカス](2019/7/3) 駅と病院、テレビ電話直通 五輪見据えJR東
『美味しんぼ』の福島の話について、ずっと考えています。 風評被害の拡散などを考えれば、ああいう描写は好ましくないとは思うのです。 取材者は、自分の都合のよい「被爆で鼻血が出るようになった人」ばかりを選んで採り上げているようにもみえますし。 ただ、僕はこの件について、水を得た魚のように「『美味しんぼ』を回収しろ!」「『スピリッツ』を廃刊にしろ!」「小学館を潰せ!」と叫んでいる人たちに、諸手をあげて賛同する気にもなれないのです。 僕がネットでみた範囲では、『美味しんぼ』のあの話題については、原作者が取材した人の「体験談」として描かれています。 それに対して、ネットでは「放射能で鼻血が出るなんて、非科学的だ」と、猛然とツッコミが入っているのです。 うん、それはそうなんだ。 これまでの人類史において、被爆した患者さんの経過を集積してみると、すぐに鼻血が出る、出血傾向がみられるような放射線被爆量であ
「アンネの日記」が何者かの手によって都内図書館で多数破られているというニュースが次々と報じられている(2014年2月)。サイモン・ヴィーゼンタール・センターによる批判を皮切りに海外メディアでも報じられて、国際問題の様相すら呈しつつある。 この事件については当局の適正な捜査を見守るだけだが、これを切っ掛けにふと「アンネの日記」を色々と検索してみると、未だにアンネの日記偽書説がインターネットに広がっているようだ。え?今更?としか思えないのだが、結論から言うと「アンネの日記」は1981年にオランダ国立戦時資料研究所とオランダ国立法科学研究所による科学的調査の上でアンネ・フランクが書いたものと確定している。この件、日本ではwikipediaに軽く触れられている程度で、インターネット上にはテキストが見当たらないので、これを詳説したオランダ国立戦時資料研究所編「アンネの日記 研究版」(絶版)をもとに改
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