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bookとliteratureに関するtskkのブックマーク (116)

  • 8 1/2章で書かれた国書刊行会の歴史

    8 1/2章で書かれた国書刊行会の歴史 第一章 創世記 1970年代初め、とある印刷会社が考えた。下請け仕事ばかりではつまらない、オレたちもひとつ出版をやってみようじゃないか。編集のノウハウはないが、復刻なら需要さえ外さなければいい。第一弾は『玉葉』と『明月記』。明治時代に古典籍の翻刻・頒布を行なった会員制の出版団体「国書刊行会」が刊行した平安・鎌倉時代の貴族の日記である。どうせなら、というので社名も一緒に拝借してしまったのがそもそもの始まり(後にこれが様々な誤解を生むことになる)。 第二章 複製技術時代の国書 海外文学やオカルトでしかこの会社を知らない読者は、国書刊行会という社名に違和感をおぼえるかもしれない。だが、創業当初の『万葉集難訓考』『蝦夷語集録』『近世風俗見聞集』『日天台史』『浦上切支丹史』『益軒全集』……といったラインナップはまさに「国書」のイメージそのもの。日史・東

    8 1/2章で書かれた国書刊行会の歴史
  • 孫が暗唱した宮沢賢治の『雨ニモマケズ』に、私が習った時と違う部分があった。今は違うのか。孫は「ヒデリ... | レファレンス協同データベース

    孫が暗唱した宮沢賢治の『雨ニモマケズ』に、私が習った時と違う部分があった。今は違うのか。 孫は「ヒデリノトキハナミダヲナガシ」と暗唱していたが、私は「ヒドリノトキハ~」と習い、ヒドリとは日雇いの意味であると教わった覚えがある。 宮沢賢治(1896-1933)は岩手県花巻市出身の詩人であり童話作家です。 代表作のひとつである『雨ニモマケズ』は、没後に発見された手帳に書かれていたメモで、「雨ニモマケズ 風ニモマケズ」で始まり「サウイフモノニ ワタシハナリタイ」で終わる、漢字とカタカナで書かれた詩です。 手帳に書かれている文字は「ヒドリ」と読めますが、これが「ヒデリ」の誤記なのかという論争は現在も続いているようです。 主に次の3つの説があり、いまだはっきりしていないようですが、①日照りの誤記であるとするものが多いようです。 ①「ヒデリ」日照りの誤記 ②「ヒドリ」で良い。日雇い仕事のこと。 ③「ヒ

    孫が暗唱した宮沢賢治の『雨ニモマケズ』に、私が習った時と違う部分があった。今は違うのか。孫は「ヒデリ... | レファレンス協同データベース
  • Sign in ・ Cloudflare Access

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  • Jorge Luis Borges: The Last Interview - Riche Amateur

    先日『伝奇集』について書いた折、「記事にできるまで数週間かかるかも……」なんて言っていたボルヘスの対談集。まさか当にこれほど時間がかかるとは思っていなかったのだが、いまわたしに起こっている空前のボルヘスブームは、じつはこのが火付け役だったのだ。メルヴィル・ハウスの「Last Interview」シリーズ、ボルヘス編。 Jorge Luis Borges: The Last Interview: and Other Conversations (The Last Interview Series) 作者: Jorge Luis Borges,Kit Maude 出版社/メーカー: Melville House 発売日: 2013/06/25 メディア: ペーパーバック この商品を含むブログを見る Jorge Luis Borges: The Last Interview, Melvill

    Jorge Luis Borges: The Last Interview - Riche Amateur
  • 伝法作品集からアンソロジーまで日本SF短編夏祭りだ! - 新刊めったくたガイド|WEB本の雑誌

    『オクトローグ 酉島伝法作品集成』 酉島 伝法 早川書房 2,530円(税込) 商品を購入する Amazon HonyaClub HMV&BOOKS honto 『日SFの臨界点[恋愛篇] 死んだ恋人からの手紙 (ハヤカワ文庫JA)』 伴名 練,れおえん 早川書房 1,100円(税込) 商品を購入する Amazon HonyaClub HMV&BOOKS honto 『日SFの臨界点[怪奇篇] ちまみれ家族 (ハヤカワ文庫 JA ハ 11-2)』 伴名 練,れおえん 早川書房 1,100円(税込) 商品を購入する Amazon HonyaClub HMV&BOOKS honto 『枝角の冠 第3回ゲンロンSF新人賞受賞作 ゲンロンSF文庫 (株式会社ゲンロン)』 琴柱 遥,大森 望 株式会社ゲンロン 商品を購入する Amazon推しの三原則 第3回ゲンロンSF新人賞大森望賞受賞作

    伝法作品集からアンソロジーまで日本SF短編夏祭りだ! - 新刊めったくたガイド|WEB本の雑誌
  • The Ickabog - JKR

    I had the idea for The Ickabog a long time ago and read it to my two younger children chapter by chapter each night while I was working on it. However, when the time came to publish it, I decided to put out a book for adults instead, which is how The Ickabog ended up in the attic. I became busy with other things, and even though I loved the story, over the years I came to think of it as something

    The Ickabog - JKR
    tskk
    tskk 2020/05/27
    “When the book is published in November, I’m going to donate all my royalties to help people who have been affected by the coronavirus.”
  • 「非国民文学論」書評 「おそれかしこまる」心理を読解|好書好日

    非国民文学論 [著]田中綾 非国民文学の概念は、国民文学(吉川英治、司馬遼太郎ら)と対峙する意味か、あるいは非国民とされた文筆家や作品の内容を指すのか、に二分される。著者は後者として捉える。あえて「反戦の文学」といった評価軸とは一線を画して論を進めている。 帝国臣民としての兵役を拒まれたハンセン病患者・明石海人(かいじん)の歌集、一人息子を徴兵忌避者とした金子光晴の『詩集三人』、丸谷才一の『笹まくら』をもとに検証していく。明石は自らの身は療養施設に拘束されても、精神は想像力の中にあるとする。しかし日中戦争に出征していく看護師・職員を歌う戦争詠には、我が身を顧みて、「おそれかしこまる」心理があると分析する。想像力と現実の心理の葛藤を読み解くのだ。 書は他のハンセン病患者の和歌も確認しながら、自分のために誰かが犠牲になったという心理に着目する。そのうえで患者や徴兵忌避者は、非国民として〈書く

    「非国民文学論」書評 「おそれかしこまる」心理を読解|好書好日
  • 【『図書室』(岸政彦著)刊行&『劇場』(又吉直樹著)文庫化記念対談 前篇】表現するって恥ずかしい | 対談・鼎談 | Book Bang -ブックバン-

    沖縄や生活史が専門の社会学者であり、最近は小説も好評を博する岸政彦さんと、芸人としての活躍はもちろん、小説家としても『火花』『劇場』と話題作を刊行してきた又吉直樹さん。神楽坂la kaguで行われたお二人の対談を二号にわたりおとどけします。 *** 岸 『劇場』が文庫になりましたが、映画化も決まったんですね。 又吉 山崎賢人さんと松岡茉優さんが出演して、来年公開の予定です。 岸 原作者としてカメオ出演とかなさるんですか。 又吉 いえ、まったくお声がかからなかったです(笑)。僕が出ても邪魔になるでしょうし。 岸 『劇場』、読ませていただいて最初におっと思ったのが、飲み会で主人公の永田がほかの劇団員ともめる場面で、劇団員の辻という男の描写があって、〈地味な男だったが、特徴のある高い声をしていて、どうしようもなく目立つ時があり、よく芝居の邪魔になった〉。こういうテクニカルな描写が僕はすごく好きな

    【『図書室』(岸政彦著)刊行&『劇場』(又吉直樹著)文庫化記念対談 前篇】表現するって恥ずかしい | 対談・鼎談 | Book Bang -ブックバン-
    tskk
    tskk 2019/10/25
    “又吉 お客さんも、どう受け取ったらいいのか分からないだろうし。本物の社会学が始まったのかな、みたいな(笑)。 岸 あれはマイノリティの象徴なんじゃないか(笑)。”
  • More Phony Tales of the Black Widowers ~黒後家蜘蛛の会贋作集 2~

    フリーゲーム『黒後家蜘蛛の会贋作集』は、ファンによるパスティーシュ作品集です。 <Windows用全年齢向け> ※zip形式でダウンロードされます。解凍後、"黒後家蜘蛛の会贋作集.eXe"を実行してください。

  • 黒後家蜘蛛の会贋作集 〜Phony Tales of the Black Widowers〜

    完成版を公開いたしました。(2010/9/11) ⇒完成版のダウンロード ゲーム内容紹介⇒Works ページ デモムービーを公開しました。(2010/9/25)⇒デモムービー TOP アイザック・アシモフ作『黒後家蜘蛛の会』の贋作ノベルゲームを創ろう! 〈ブラック・ウィドワーズ〉にまつわるシナリオ/イラスト/曲を集めて、フリーソフトとして公開しよう! 2009年10月。突然のそんな声から生まれた “黒後家蜘蛛の会贋作集” 企画。 7ヶ月にわたって『黒後家蜘蛛の会』好きの皆さまから作品を公募しました。 おかげさまで多数の方にご参加いただき、この作品集を完成させることができました。 『黒後家蜘蛛の会』ファンが作った、『黒後家蜘蛛の会』ファンのための作品集です。 願わくば、お手に取ったすべての皆さまに喜んでいただけますように。 TOP ・晋遊舎「iP!」2010年12月号(10月29日発売)「フ

  • 太宰治、永井荷風、江戸川乱歩…文豪たちが聞いた「玉音放送」 | AERA dot. (アエラドット)

    太宰治(左)、永井荷風 (c)朝日新聞社 江戸川乱歩 (c)朝日新聞社 今年も終戦記念日が近づいてきた。74年前、文豪たちはそれぞれの思いで玉音放送を聞いた。作家たちが書き残した文章からは、それぞれの「戦争」への関わり方だけでなく、当時の人々の生活も垣間見える。夏休みの読書にいかがか。 【写真】江戸川乱歩 *  *  * 終戦の1日前、昭和20年8月14日、永井荷風は谷崎潤一郎と会っている。3月の東京大空襲で焼け出され、疎開先の岡山市でも空襲に遭い、ほとんどすべてを失っていた。当時、岡山県北部の勝山町(現・真庭市)に疎開していた谷崎は盟友の身を案じ、勝山に移り住むことを提案していた。13日の列車で勝山に着いた荷風は谷崎の用意した宿に1泊、翌昼谷崎の居宅で事しながら移住について話し合ったが、荷風は移住を辞退。 谷崎は日記にこう書き残した。 「日此の土地にて牛肉一貫(200円)入手したると

    太宰治、永井荷風、江戸川乱歩…文豪たちが聞いた「玉音放送」 | AERA dot. (アエラドット)
  • book@holic – ブッカホリック

    幽の書評vol.12 辻村深月『ふちなしのかがみ』 2019/2/10 幽の書評 声にならない呟きが空間を満たしていく いつか恐い話を書くだろうな、と予感はしていた。辻村深月のことだ。彼女の書くミステリー小説には、声にならない囁きが満ちていたからである。辻村作品を読むと、いつも青春時代の暗い面に思いを馳せさせられる。たとえば『太陽の坐る場所』(文藝春秋)を読めば、行間からアノトキハ言エナカッタ……、当ノ私ハココニイル人間デ... 記事を読む 幽の書評VOL.11 高橋克彦『たまゆらり』 2019/2/9 幽の書評 途切れた記憶が思わぬ魔を呼びよせる 高速で空中を動き回る、黒い玉がある。ビデオ映像などに写りこんだ謎の物体は、たまゆらと名づけられた。〈私〉は、その正体を解明したいという思いに駆り立てられるのだが――。 『たまゆらり』は、不思議現象に取りつかれた男を描く標題作をはじめ、全十一篇

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  • 幻冬舎出版中止トラブル、作家・津原泰水さんが明かす、日本国紀と、盟友だった担当編集者の「変節」

    見城徹社長の「部数さらし」が作家らから大きな批判を浴びた今回の騒動。2018年12月からのきっかけは?渦中の幻冬舎と津原さんに話を聞いた。

    幻冬舎出版中止トラブル、作家・津原泰水さんが明かす、日本国紀と、盟友だった担当編集者の「変節」
  • 版元の幻冬舎を文学賞贈呈式で批判 作家の葉真中顕さん:朝日新聞デジタル

    優れたミステリー作品に贈られる日推理作家協会賞の贈呈式が27日、都内であり、小説「凍(い)てつく太陽」で受賞した作家の葉真中顕(はまなかあき)さん(43)が版元である幻冬舎をめぐる騒動に言及した。同社の見城徹社長が特定の作家の実売部数をツイッター上で公表(後に削除)したことに対して、「非常に問題があるということについては同じ思いの方が多いと思う」と批判した。 見城社長のツイートをめぐっては、すぐさま作家や評論家から批判が上がり、葉真中さんもその1人だった。ただ、こうした反応とは異なり、「実売を言うことの何が悪いんだ」とばかりに一部で支持されたことを、贈呈式では強調した。版元と作家の信頼関係や情報の非対称性を無視していると指摘したうえで、「音とされる部分を露悪的に暴露して、誰かを馬鹿にすること、差別することを喜ぶような風潮や空気は間違いなく存在してしまっている」と懸念を示した。 LGBT

    版元の幻冬舎を文学賞贈呈式で批判 作家の葉真中顕さん:朝日新聞デジタル
  • SFウェブジンを創刊します|Rikka Zine

    こんにちは。橋輝幸と申します。一時期はSFライター/レビュアーをしていた、しがない会社員です。(過去の仕事について詳しくはこちら) 今週からnoteSF小説に関わる記事を更新していきます。発行形態は無料公開です。 今やヒューゴー賞やローカス賞といった主要SF賞の短編部門で候補になるのはオンライン雑誌ーーウェブジンばかりです。2000年末期以降に台頭してきたウェブジンはいまや欠かせない存在ですが、邦においては未だに商業(←5/27追記)SF雑誌の電子版すら出る兆しがありません。なにも、日SFのウェブジンがまったくなかったというわけではありません。まず1997 - 2002年の間に60号を刊行したSF-Onlineという偉大な先駆者がいます。また非商業ファンジンとしてはTHATTA ONLINE(1998-)やAnima Solaris(2000-)が長く続いています。いわゆるセミプ

    SFウェブジンを創刊します|Rikka Zine
  • cakes(ケイクス)

    cakesは2022年8月31日に終了いたしました。 10年間の長きにわたり、ご愛読ありがとうございました。 2022年9月1日

    cakes(ケイクス)
  • みんなウェルカム@幻冬舎plusをおやすみすることにしました|佐久間裕美子

    しばらく悶々と悩んでいましたが、ここ半年ほど幻冬舎プラスで発表してきた「みんなウェルカム」を一旦おやすみすることにしました。 この連載は、にすることを前提に、幻冬舎の担当編集の大島加奈子さんと二人三脚で時間をかけて考えてきたものです。日という圧倒的に多様性の低い国で育った自分が、たくさんの国から移民を受け入れるという壮大な「実験」で成長してきたアメリカという国にやってきて、今、トランプ政権の誕生や白人至上主義、ナショナリズムの台頭を前に、人々の人種的・性的・宗教的アイデンティティ、そして多様性について感じたり学んだりしたことを共有したいという意図で書き始めました。原稿を書き始めてからもなかなかタイトルが決まらず、大島さんと時間をかけてブレストして、今のタイトルにたどり着いた、自分にとっても思い入れの大きな連載です。 大島さんとは、2014年に「ヒップな生活革命」を出してしばらく経ったと

    みんなウェルカム@幻冬舎plusをおやすみすることにしました|佐久間裕美子
    tskk
    tskk 2019/05/21
    “批判の声を上げた書き手が、出版社に守られるどころか、攻撃の対象になりうることがあると知ったときに、「みんなウェルカム」を幻冬舎プラスで続けていくことはできない、と思ったのでした”
  • 見城徹がヤバい:ロマン優光連載135

    実話BUNKAタブー2023年2月号 12/16発売 通常毎月16日コンビニ・書店で発売 特別定価670円(税込) ▼渡辺徹の早すぎる死は肥満体にとって他人事じゃないデブは自分も周りも地獄▼ひたすら減税を叫ぶ社会インフラの維持コストに気づいていないバカたち▼現役長野県議の丸山大輔容疑者 殺害が疑われる好色サイコパスの半生▼「財務」で1000億円以上 統一教会と違い細く長く永遠に搾取し続ける創価学会カネ集めの実態▼秋篠宮さまに「私のことは話さないで」と箝口令 日とはほぼ断絶もコネを使い倒す圭さん眞子さん夫の厚顔人生▼やりがい搾取で若手芸人を喰い潰すM-1 吉が手放したくない「金のなる木」の汚い裏側とは ほか ●『ロマン優光の好かれない力』連載中 佐川一政は世間にどう受け入れられていたのか 実話BUNKA超タブー2023年1月号 コンビニ・書店で12/2より発売中 偶数月2日発売(次号

    見城徹がヤバい:ロマン優光連載135
  • またも“不祥事”、古市憲寿と落合陽一の対談が大炎上 | レビュー | Book Bang -ブックバン-

    文學界 2019年1月号 また不祥事である。 今回は文芸誌1月号が対象だが、〆切の都合で他の文芸時評よりだいぶ遅れて書かれている。後発を利点に事件を追うことにしよう。 不祥事とは、『文學界』が載せた、社会学者・古市憲寿とメディアアーティスト・落合陽一との対談「『平成』が終わり、『魔法元年』が始まる」に端を発する騒動である。超高齢化社会と社会保障費、安楽死や尊厳死について語り合った箇所があるのだが、これが磯崎憲一郎の朝日新聞文芸時評で批判的に取り上げられたのを機に大炎上した。 財政破綻を所与の前提に、古市が「財務省の友だち」と検討したところコストがかかっているのは終末期医療最後の1ヶ月だからここを削ればいいと切り出し、「『十年早く死んでくれ』と言うわけじゃなくて、『最後の一ヶ月間の延命治療はやめませんか?』と提案すればいい」(古市)、「保険適用外にするだけで話が終わるような気もする」(落合)

    またも“不祥事”、古市憲寿と落合陽一の対談が大炎上 | レビュー | Book Bang -ブックバン-
  • “戦争小説”の書き手としてのサリンジャー 『ライ麦畑の反逆児』が捉えた生涯の苦しみと矛盾

    1919年1月生まれの米小説家J・D・サリンジャーは、生きていれば今年で100歳。彼の生誕100周年を祝して、というわけでもないだろうが、サリンジャーにまつわる映画が連続して公開されている。2018年10月に日公開された『マイ・プレシャス・リスト』の主人公女性キャリーは、愛読書が『フラニーとゾーイー』であり、作品全体もサリンジャーへのオマージュが随所に散りばめられた愛らしいフィルムであった。また、同じく昨年10月の日公開作『ライ麦畑で出会ったら』は、サリンジャーを心の拠りどころとする高校生ジェイミーが『ライ麦畑でつかまえて』を演劇として公演するため、人の住むニューハンプシャーの家へ会いに出かけて、舞台化の許可を直接取りつけようとする過程を描いたロードムービーである。サリンジャーの代表作『ライ麦畑でつかまえて』(白水社)は1951年の作品だが、60年以上前に発表された小説が21世紀にな

    “戦争小説”の書き手としてのサリンジャー 『ライ麦畑の反逆児』が捉えた生涯の苦しみと矛盾