教員免許を保有していた男性が刑事事件で有罪判決を受け、免許が失効していたにもかかわらず、三重県の県立高校に講師として採用されていたことが5日までに分かった。男性は採用直後に別の事件で起訴され、辞職した。 三重県教育委員会によると、男性は30代の元会社員。平成20年3月、児童買春・ポルノ禁止法違反の罪で執行猶予付きの有罪判決が確定。教員免許法では、禁固刑以上の有罪判決を受けた場合、免許を教育委員会に返還するよう定めているが、男性は返還しないまま、翌年5月に県教委の講師の採用試験に合格。同県名張市内の高校で勤務していた。この1カ月後に別の強制わいせつ事件で逮捕、起訴されたことから、前回の事件で有罪判決を受け執行猶予中だったことが判明。同年7月に停職処分を受け、辞職した。 県教委は「法律違反があるかないかは、採用時の本人の自己申告に任せており、(調査には)限界がある」としている。