東京や福岡で飲食店ビルを展開する「丸源グループ」の脱税事件で、グループの会社は設立と清算を繰り返し、名前や所在地も次々と変えていた。東京地検特捜部と東京国税局は、経理実態を不透明にし、税務調査を逃れる意図があったとみて調べている。 脱税の疑いがもたれているのは、グループの「東京商事」。同社の元社長・川本源司郎容疑者(81)は、飲食店からの賃料収入を売上金から除外するなどの方法で、2011年12月期までの3年間で約28億8400万円の法人所得を隠し、約8億6200万円を脱税した疑いで5日、特捜部に逮捕された。 関係者や登記簿によると、東京商事は2009年に銀座に「丸源」として設立された。約1カ月後に東京商事に商号変更され、ビルの賃料の受け皿会社として使われたが、約3年後に北九州市に本店を移し、清算されている。 続きを読むこの記事の続きをお読みいただくには、会員登録が必要です。登録申し込み