今月のお題は、厳密にいうとあまり2月のニュースではない(1月と3月のニュースが混じっている)のだがご容赦頂きたい。今月のお題は小容量FPGAについてである。 最小構成でも大容量、AMDの新Spartan AMDは2024年3月5日に「Spartan Ultrascale+」を発表した(「エッジ向け「Spartan UltraScale+」、AMDが発表」)。ここでポイントになるのは、最小構成の「SU10P」でも11K LCとかなりの大容量になっていることだ。オンチップメモリも1.77Mビットとかなりの容量である。これだけあれば、実はMicroBrazeどころかフルスペックのRISC-V(RV32I)を動かしてまだ余裕がある回路規模であって、既にGlue Logic向けを完全に通り越している気がしなくもない。もちろん、前世代の「Spartan-7」も2035年まで提供されることが明言されてい
FPGA (Field Programmable Gate Array) による デジタル方式 FMステレオ・チューナ Mar.20, 2012 受信帯域幅、出力レベルの調整が可能な新バージョンをリリースしました。 Apr.22, 2012 表面実装部品(SMD)実装済みの基板を用意しました。 Xilinx社のFPGA、Spartan6を搭載したモジュール(XP68-01)を使ったもの。 ★ FPGA で FM チューナを作る! FPGA (Field Programmable Gate Array) を使うことで大規模なデジタル回路を IC の上にただちに実装して、あたかも専用の IC(ASIC) を作ってそれを自由に使うようなことが簡単にできるようになりました。ここで紹介するFMステレオ・チューナはそのFPGAにデジタル信号処理エンジンを実装して、気に入った放送局 1局専用のFMステレ
インテル、オープンな命令セットを推進する「RISC-V 」に最高位メンバーとして加盟。RISC-VベースのFPGAチップも提供開始など、RISC-Vへのコミットを明確に プロセッサのオープンな命令セットを推進する団体「RISC-V International」は、同団体の最高位メンバーであるプレミアメンバーシップとして米インテルが加盟することを発表しました。 これに伴い、Intel FoundryのバイスプレジデントBob Brennan氏がRISC-VのBoard of Directors(取締役会)および技術的な方向性を決めるテクニカルステアリングコミッティの一員となります。 Intel has been a leader in microprocessor innovation for decades and today’s announcements signal that mas
エレクトロニクス/組み込み業界の動向をウオッチする連載。今回は、2021年11月の動向から、RISC-V Days Tokyo 2021 Autumnで慶応大学の天野英晴教授が語った「FPGAの闇落ち」と、昨今のFPGA事情についてお届けする。 2021年11月18~20日にかけて、RISC-V Days Tokyo 2021 Autumnが開催された。初日のみはオンサイト+オンライン、2~3日目はオンラインのみの開催であり、既にプレゼンテーション・録画とも公開されているので、興味ある方はご覧いただければと思う。 そのRISC-V Days Tokyo 2021 Autumnの初っ端の基調講演で登壇した慶応大学の天野英晴教授のスライドがこちら(図1)。そしていきなり飛び出してきた言葉が「FPGAの闇落ち」である。
関連記事 MIPS Openの終焉、好対照のRISC-V エレクトロニクス/組み込み業界の動向をウオッチする連載。今回は、2019年11月の業界動向の振り返りとして、昨今のオープン化の動きを考察する。 Armの“後払い”ライセンスに見え隠れするRISC-Vの興隆 エレクトロニクス/組み込み業界の動向をウオッチする連載。今回は、2019年7月の業界動向の振り返りとして、Armが発表した新しいライセンス形態「Arm Flexible Access」とその背景を考察する。 激しさ増す“x86 vs Arm”の戦い、そしてArmを猛追するRISC-V 2019年動向予測 エレクトロニクス/組み込み業界の動向をウォッチする連載。今回は、経営陣の入れ替わりや大型M&Aの話題で持ち切りだった2018年の動きを振り返りつつ、その後の動向をフォローアップしながら、2019年のエレクトロニクス/組み込み業界動
「量子理論の副産物に過ぎなかった」──東芝の「量子コンピュータより速いアルゴリズム」誕生秘話:「量子コンピュータとは何か」を問う“新たな壁”(1/5 ページ) 今、量子コンピュータの一種である「量子アニーリングマシン」で高速に解けるとされる「組合せ最適化問題」をより速く・大規模に解くべく、各社がしのぎを削っている。 米Googleと米航空宇宙局(NASA)が2015年に「従来のコンピュータより1億倍速い」と評した量子アニーラ「D-Wave」を作るカナダD-Wave Systems、量子アニーリングを模したアルゴリズムをデジタル回路上に再現する富士通と日立、光を用いて解く「コヒーレント・イジングマシン」を作るNTTの研究グループなどだ。IBMなどが作る「量子ゲート方式」の量子コンピュータを用いた組合せ最適化計算の研究も盛んだ。 各社が組合せ最適化計算に取り組むのは、これを高速に解けると交通渋
UCB(University of California, Berkeley)の論文を教えてもらい、読んでみることにした(実際には大量にGoogle翻訳した)。 この論文は"Generating the Next Wave of Custom Silicon"という論文である。 著者から分かる通り、RISC-VとChiselの思いっきり関係者である。 Generating the Next Wave of Custom Silicon Borivoje Nikolić, Elad Alon, Krste Asanović, Electrical Engineering and Computer Sciences, University of California, Berkeley, CA, USA https://ieeexplore.ieee.org/xpl/mostRecentIss
はじめに 本記事ではXilinx社のソフトコアCPUであるMicroBlazeでFreeRTOSを動作させ、PCのターミナルソフトとFPGAとの間でシリアル通信してI2CやSPI、UARTのペリフェラル制御を行います。 ※因みに私はRTOSを触るのは初めてなので、突っ込みどころがありましたらぜひご指南ください。。 設計の背景 FPGAの利用価値は 汎用品では不可能な柔軟な回路構成(静的にも動的にも) プリミティブな回路による圧倒的なリアルタイム性能 の2点に集約されると言えます。 例えば、数多くのセンサとアクチュエータをぶら下げて、流れてくるデータを監視しながらリアルタイムにデバイス制御したい場合など。 最近ではARMコアと論理回路部がワンパッケージになったFPGAも一般的になってきましたが、ARM上のLinuxにさせるまでもない瑣末な処理で、なおかつリアルタイム性能も重視したい時に便利な
Microsemi(マイクロセミ)が、同社のFPGA「IGLOO2」「RTG4」やSoC FPGA「SmartFusion」などに向けた、RISC-VのソフトウェアIPコアを発表した。 Microsemi(マイクロセミ)が、FPGA向けにオープンアーキテクチャ「RISC-V(リスクファイブ)」ソフトウェアIP(Intellectual Property)プロセッサコアを開発した。組み込み設計向けに、包括的なソフトウェアツールも併せて提供するという。 RISC-Vは本質的に、プロセッサコアではなく、オープンな命令セットアーキテクチャ(ISA)である。 RISC-Vは、大規模なクラウドコンピュータやハイエンドスマートフォン、超小型組み込みシステムなど、幅広い種類の既存のコンピュータ制御デバイスで利用できるように、ゼロから開発されているという。 RISC-Vは、多くのISAとは異なり、あらゆる用
ここのところ重度のFPGA中二病にかかってしまい、冬休み中もDE0ざんまいな日々。気になっていた金融のHFT(high frequency trading:大手投資銀行等がμ秒単位の超高速で株式等を売り買いしてる恐ろしい市場)におけるFPGA利用状況について、HFT Reviewにこってりしたレポート(HFT業界のベンダー各社にインタビューしたもの)が載っていたので、勢い余って面白かった部分を超訳してしまった。 元ネタはこちら: FPGA & Hardware Accelerated Trading, Part One - Who, What, Where and Why? FPGA & Hardware Accelerated Trading, Part Two - Alternative Approaches FPGA & Hardware Accelerated Trading, P
NECは、独自の金属原子移動型スイッチ"Nanobridge"を搭載したFPGA(NanoBridge-FPGA 以下NB-FPGA、注1)のサンプル製造を開始しました。将来のライセンスビジネスを視野に、2017年度中にサンプル出荷を開始する予定です。 FPGAは、ユーザーが用途に合わせて組み替えができる再構成可能回路で、現在、SRAM(注2)に回路情報が保持されるSRAM型FPGAが主流です。SRAMなどのメモリは電荷の有無により0、1で回路情報を保持しますが、LSIに放射線が入射するとメモリの電荷が乱されるため、回路情報に変化が起こり、動作エラーが発生する場合があります。 一方、NB-FPGAは、電荷の有無ではなく、金属スイッチの金属架橋の有無により回路情報を保持するため、放射線の影響を受けにくく、エラー発生率1/100以下の優れた放射線耐性を備えています(注3)。また、原子レベルの極
男子たるもの一度は自分でCPUを作ってみたいものだけど、ICでLEDをピカピカさせた程度の経験しかないハード素人な俺だったので、CPUを自作してる東大生などを遠くから見て憧れてるだけだった。しかしおよそ一年前のこと、「MIPSなんて簡単に作れますよ!」とKさん(←FPGAでLispマシンを自作するような人)に言われて、お、おぅ。。そりゃKさんはそうでしょうよ。。あれ、もしかして俺にもできるかな。。? と思った。この一言がなければ32bitのCPUを自作しようなんて考えなかっただろう。 それから一年ちょい、とくに今年の正月休みやFPGA温泉でがっつりがんばって、なんとかMIPS Iサブセットの自作CPUが動いた。これはフィボナッチを計算してるところ。 ちなみに、これはこんな感じのフィボナッチのコードをCで書いて、 void main() { int i, *r = (int *)0x7f00
もう終わりそうですけど、4月ですしこれから組み込み業界へ向かうかたへ自分がこの本よかったなーって思ったのをいくつかピックアップしてみます。ただ、一言に『組み込み』と言っても幅広くて分野によって求められる知識は結構変わってくると思いますが、ベースは一緒だろうと思います。 ちなみに自分はCPUはRL78、Cortex-M0、Cortex-M3、Rx、SH、Cortex-A9、FPGAは最大でも7000LUT程度のレンジのハードウェア設計をやってきました。今はZynqや大規模FPGA開発に携わりたいと思っています。 以下に挙げていきますが、オススメがあれば是非教えていただきたいです。 ※順番に意味はありません。 CPUの創りかた CPUの創りかた 作者: 渡波郁出版社/メーカー: 毎日コミュニケーションズ発売日: 2003/10/01メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 35人 クリック:
「リアルタイムAI」にGoogleと異なる手法で挑むMicrosoft 「BrainWave」プロジェクトとは?:鈴木淳也の「Windowsフロントライン」(1/3 ページ) AI時代では手元のデバイスより、クラウドの先にあるAIプラットフォームがますます重要になってくる。Googleと異なる手法でこれに取り組む、Microsoftの「BrainWave」プロジェクトとは何か。 コンピュータの世界は日進月歩だが、昨今は「AI(Artificial Intelligence)」と呼ばれる世界での進歩が目覚ましい。 現在、SoC(System on a chip)やデバイスを提供するメーカーらは「インテリジェントエッジ」を標ぼうしてAI処理の一部を末端のデバイスに肩代わりさせることで、反応速度の向上やネットワーク負荷の軽減に向けた取り組みを行っており、注目の技術としてこの分野での話題が増えてい
Linux OSからFPGAを透過的に利用する構想。文字列処理をCPUからFPGAへオフロードで10倍速になった研究結果をミラクル・リナックスが発表 プロセッサ内部のロジックをソフトウェアで動的に書き換えることができるFPGAは、アプリケーションごとにロジックを最適化できるため、x86などの汎用プロセッサよりも高速かつ効率的なアプリケーションの実行が可能になると注目されています。 特に、今年の1月にインテルがFPGA大手のアルテラを買収し、XeonにFPGAを統合するという将来計画を発表してから、FPGAへの注目度はさらに高まっています。 しかしいまのところ、FPGAをアプリケーションから利用するには、ロジックを開発ツールなどを用いてFPGAに書き込み、それをデバイスドライバを経由してフレームワークなどを通じて利用するというものになります。 これをもっと簡単にしようという構想を明らかにした
印刷する メールで送る テキスト HTML 電子書籍 PDF ダウンロード テキスト 電子書籍 PDF クリップした記事をMyページから読むことができます 11月30日にAmazon Web Servicesの年次イベント「re:Invent 2016」でFPGAインスタンス「F1 Instances」が発表され、また9月にはMicrosoft 最高経営責任者(CEO)のSatya Nadella氏が技術イベント「Ignite」の壇上でMicrosoft Azureに実装されたFPGAの性能を紹介するなど、ここにきて、パブリッククラウドベンダー各社によるFPGAの発表が相次いでいます。AWS、Microsoftだけでなく、Google、IBMも、この数年の間に、FPGAの活用と実装を進めてきています。 FPGAとは? FPGAとは、HDL(ハードウェア定義言語)と呼ばれる言語で回路そのもの
この記事はLinux Advent Calendar 2016 9日目の記事です。 遅刻してしまい申し訳ございません。。。 とある事情があって1ヶ月半ほど独自NICのLinux向けのネットワークドライバを開発していた。 今回はARM用のデバイスドライバを開発した。NICはXilinx社のFPGAであるZYBOを用いて開発した。 まだ十分に実用段階というわけではないが、ひとまず独自NIC経由でのpingやiperfが通ったので、後学のために知見を残しておきたい(誰得だ、という感じだが)。 ソースコードはまだ公開されていないが、そう遠くないうちに公開する予定(たぶん)。 はじめに Linuxのデバイスには キャラクタデバイス - バイト単位のデータ通信 (e.g. シリアルポート) ブロックデバイス - ブロック単位のデータ通信 (e.g. ディスク) ネットワークデバイス の3種類がある。ネ
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