私の研究室の、デスクから一番近いブックラックに数冊のノートがある。 表紙に「数A1(解析)」「数A1(線形代数)」「数A2(解析)」「数A2(線形代数)」と自分の学籍番号と名前。私の人生を法学から数学へと方向転換させるきっかけとなった、松坂和夫先生の解析と線形代数の講義ノートだ。 「数A1(線形代数)」の最初のページを開く。冒頭はこうだ。
「ロボットは東大に入れるか」という名の 人工知能(AI)プロジェクトがあります。 通称・東ロボくんはソフトウエアなので、 体はありません。記述試験を受けるときは、 「東ロボ手くん」という筆記装置が手伝ってくれますが、 東ロボくんに姿はないのです。 IBMのワトソンや、 プロ囲碁棋士と互角の勝負をするアルファ碁と同じです。 2011年にプロジェクトが始まってから7年が過ぎ、 東ロボくんは大きく成長しました。 模擬試験で好成績をおさめるようになったのです。 でも、東ロボくんの育ての親・新井紀子さんは、 「うちの子」の偏差値があがったことを喜ぶ “教育ママ”ではありません。 なぜなら、頭のいい人工知能を育てることが プロジェクトの目的ではなかったから。 人工知能に何ができて、何ができないのか? その限界をわかりやすく示すことで、 人間はこの先どうやって生きていけばいいか、 一緒に考えたい。 新著
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