ガサ43:妥当か不当か 2009年9月26日 今月初旬に青森地裁で開かれた全国3件目の裁判員裁判。裁判員制度では初めての性犯罪事件として、検察による裁判員への説明方法やその判決に注目が集まった。この強盗強姦事件は22歳の男による犯行であり、裁判では被害に遭った女性2名がビデオリンク方式の意見陳述で、被害後の気持ちや厳しい処罰を求めることを訴えた。被告や傍聴者には見えないモニターを用いる方法とはいえ、画面の向こうの裁判員(6名のうち男性が5名)に対し、心情を話すことは容易でなかっただろう。事実、陳述では、裁判に関与すること自体の苦痛さも述べられた。結果、判決は求刑通りの懲役15年。通常、求刑の8ガケとも言われる“求刑相場”に比べると、異例の量刑とも報じられた。裁判員制度の目的の一つが「審理において市民感覚を反映させる」ことであるならば、従来の量刑のほうが“異”であると捉えられたわけだ。性犯罪