奈良県生駒市の市立中学校で2月、複数の男子生徒による女子生徒らへの盗撮行為が明るみに出た。男子生徒らは着替えの様子などをスマートフォンで撮影し、無料通信アプリ「LINE(ライン)」で画像や動画を共有。被害を受けた女子生徒は十数人に上ったが、教員はおろか、盗み撮りされた生徒もまったく気づいていなかった。悪質な集団盗撮はなぜ発覚したのか。そこには、盗撮に加担していない生徒らの勇気ある告発があった。(田中一毅) 同校が集団盗撮を把握したのは2月7日。昨年11月以降、2年生の男子生徒5、6人がスマホやペン型小型カメラを使い、同級生ら十数人の女子生徒のスカート内や着替えの様子を教室などで複数回にわたって盗撮していたという。着替えの様子は教室内の棚の中にカメラを隠して撮影していた。 学校の聞き取りに対し、男子生徒らは「興味本位だった」と話す一方、一部は「(仲間に加わらないなど)自分だけ特別なことをする