東京大学本郷キャンパスで行われた「障害者のリアルに迫る」ゼミでは「<内なる優生思想>と向き合う」をテーマに、全7回の講義を行いました。今回はそのうちの第4回目『相模原事件と私たち-障害者運動の歴史から-』の講義の様子を前編・後編に分けて抜粋でお届けします。 玉木さん: 熊谷さんはやまゆり園の事件を見てどんなことを思ったのか、今日聞きたかったんです。 熊谷さん: 二つのことを思いました。一つは、急に社会を信じられるようになった、それが18歳の頃だったと先ほどお話したんですけれども、違ったかもっていうふうに思いましたね。 事件の直後、「大変なことが起きた」っていうのを頭で感じたんですけれども、なんだかまだショックが届いていないような感じで。 そうしたら最初体調不良みたいになったんですよ。事件を見たから、っていう因果関係の自覚はなくて、ただ風邪ひいたのかなと思ってたんです。 普段私は歌舞伎町通っ