手話の基本としてまず理解しておかなければならないのは、手話は日本語や英語と同じひとつの言語であって、ジェスチャーやパントマイムとは異なるものだという点です。この点を理解してもらうために、授業でも採り上げている課題として──ここにペットボトルがあります。ジェスチャーやパントマイムでそのことを伝えてください──というのがあります。これは、まあ、なんとかできますね。では、もし問題が、ペットボトルが箱の中に入っていて「箱の中にペットボトルがあるかもしれない」「箱の中にペットボトルがあるに違いない」「もし箱の中にペットボトルがあったら」「この箱の中に以前ペットボトルがありました」というようなことを伝えてくださいというものだったら?──とたんに難しくなって、なかなかうまくできませんね。しかし、手話は言語ですから、そんなことだってごく簡単に表現することができます。 それから、よく手話というと、何か「手話