現在の東京中央郵便局。工事用の囲いで覆われている=東京都千代田区JPタワー(仮称)の完成予想図(日本郵政提供) JR東京駅前にある東京中央郵便局の建て替えに鳩山総務相が「待った」をかけた。昭和初期を代表する建築の局舎を壊すことについて、「重要文化財の価値があるものをなくすのは、トキを焼き鳥にして食べるような話だ」と指摘。不動産ビジネスで収益増をめざす日本郵政の経営戦略が見直しを迫られる可能性が高まった。 「文化や歴史を大切にする国でなければならない」。鳩山総務相は27日の閣議後会見で、東京中央郵便局の再開発に異を唱えた。前日の衆院総務委員会で「工事で価値がなくなったら国家的損失になる」と発言。連日、建て替えを批判した。閣僚の間でも同調する声が広まっており、鳩山総務相は週明けにも現地を視察する。 東京中央郵便局は1931年完成で、旧逓信省営繕課の吉田鉄郎氏が設計した。鉄骨鉄筋コンクリー