新型コロナウイルスの影響で、東三河地方の農業も大きな打撃を受けた。農業用資材の生産販売などを手掛けるイノチオホールディングス(豊橋市)の石黒功社長(68)に、コロナ禍を経た農業の展望などを尋ねた。 (聞き手・酒井博章) 東三河が圧倒的なシェアを持つ花や(大葉や菊花などの)つまものといった作物は、供給先が外食や冠婚葬祭業者だった。特に、花は冠婚葬祭の需要がおよそ半分で、多くが行き場を失った。花の値段も壊滅的になると心配したが、半面、輸入ものが入りづらいことがあって盛り返した。どんな作物も年に何回か作る。わが社の顧客の農家も、「もう少し頑張る」と話すところが大半...