今や広く認識されるようになったSDGs。ですが、期限とされる2030年までにゴールするには、まだ多くの課題が山積みです。このシリーズでは、国際環境保全団体WWFジャパン(世界自然保護基金ジャパン)が、SDGs達成に貢献するためのカギとなる視点や取り組みを、世界の最新の動きと共に紹介します。 並木崇(なみき・たかし) WWFジャパン淡水・教育・PSP室 淡水グループ長。前職ではランドスケープ設計事務所で、公園やオープンスペースなどの計画・設計に従事。2016年9月からWWFジャパンで有明海沿岸域の水田地帯におけるプロジェクトを担当し、持続可能な農業の普及を通じた水環境の保全活動を推進。大学関係者、行政、企業、農業者のネットワークをいかした活動に取り組んでいる。 懸念される水の災害の増加 近年、毎年のように日本の各地で記録的な豪雨などに伴う深刻な水害が多発しています。報道ではしばしば、被災地の