兵庫県のJAあわじ島管内では、全国有数の生産量を誇るタマネギをはじめ、ミネラルを多く含んだ野菜を栽培する。特に秋冬野菜で主力のレタスは、関西一の作付面積を誇り、京阪神、中京、京浜市場に出荷している。 JA管内のレタスは、生産者の高齢化や厳寒期の作業負担などで、2008年に3万トン以上あった生産量は半減。産地の維持に危機感を募らせたJAは、販売担当者の他、各部門の若手職員を中心に「販売プロジェクトチーム」を発足。生産者の意見を基に、それぞれの視点でアイデアを出し合い、解決策を探った。 栽培技術を確立した生産者が、栽培を断念してしまうのが最大の懸念だった。そこでJAは、手作業で包装できる「簡易包装セロハン」を特注。大阪市中央卸売市場を通じ、産地の維持に協力してもらえる量販店と連携し、販売を始めた。 さらに、生産者の労力削減対策として、「簡易包装セロハン」を使った共同選果作業を23年12月から開