かずさDNA研究所と農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)は、イタリア・トリノ大学と共同で、ニホングリのゲノムを高精度に解読(ゲノムサイズ:約7.2億塩基対)し、ゲノムからは69,980個のタンパク質コード遺伝子が予測されました。 クリの仲間は4種類あり、アメリカグリとヨーロッパグリは病虫害に弱く、これまで深刻なダメージを受けてきた経緯があります。また、チュウゴクグリは収量が少なく、ニホングリは渋皮がむけにくいため、果実の品質が劣ると評価されています。今後、ニホングリのゲノム情報の他、4種類のクリに見られる14,973個の一塩基多型のデータを活用することで、優れた性質をもつクリ品種の作出が期待されます。 ニホングリはバラ類のブナ目に分類されています。今回、ニホングリのゲノム配列を114種類の植物のゲノム配列と比較しました。被子植物系統グループ分類体系(APG植物分類体系)では、ブナ目は