米国の大統領選挙が11月3日に行われる。現職のトランプ氏と民主党のバイデン候補が争うようだが、この大統領選挙に米国の農業はどのような影響力があるのか、そして選挙結果が米国農業をどう変え、その影響は日本農業にどのようにおよんでくるのか。米国農業の実情を含めて、選挙結果が判明するまで月2回程度のペースで米国や欧州の農業事情に詳しい薄井寛氏に連載していただくことにした。 新型コロナ感染は多くの州で最悪期を脱したとして、トランプ大統領は4月16日に経済活動の再開へ向けた指針を明らかにした。一方その同日、オハイオ州など中西部7州の知事は各州の経済再開計画を慎重に調整していくとの共同声明を発表した。多くの農業州で感染者数の増加が続いているからだ。 ◆教会や食肉加工場から感染拡大 新型コロナウイルスが西部諸州から全米の都市へ拡散し、中西部の農村地域で感染者が出始めたのは3月中下旬。その主な要因は、都市部