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  • SARSウイルスの巧みな戦略 | 理化学研究所

    要旨 理化学研究所(理研)構造生物学研究室の村松知成研究員と横山茂之上席研究員らの研究チーム※は、「重症急性呼吸器症候群(SARS)コロナウイルス[1]」の主要なペプチド結合加水分解酵素「3CLプロテアーゼ[2]」が基質(酵素が作用する物質)を認識する際に示す新たなアミノ酸配列特異性を発見しました。 SARSコロナウイルスはヒトの細胞に感染すると、自己複製のために必要なさまざまなタンパク質を合成します。その中には2種類の巨大なポリタンパク質があり、それぞれ1のポリペプチド鎖(アミノ酸がペプチド結合でつながったもの)の中に複数のさまざまな酵素類を含んでいます。それら酵素の一つ、プロテアーゼ[2]はペプチド結合(-NH-CO-)の切断を通じて、さまざまなタンパク質のN末端[3]やC末端[3]を正しく形成する重要な働きをしています。この反応に関わる主要な3CLプロテアーゼはポリタンパク質の一部

  • 生体内ゲノム編集の新技術を開発 | 理化学研究所

    要旨 理化学研究所(理研)多細胞システム形成研究センター非対称細胞分裂研究チームの恒川雄二研究員、松崎文雄チームリーダー、米国ソーク生物学研究所の鈴木啓一郎研究員、ベルモンテ教授らの国際共同研究グループ※は、ゲノム編集ツールであるCRISPR-Cas9[1]システムを利用し、マウス・ラット生体内の神経細胞など非分裂細胞[2]でも有効な新しい遺伝子操作技術を開発しました。 近年、ゲノムの標的遺伝子を書き換える「ゲノム編集[3]」技術が急速に進歩し、ゲノム中の塩基配列を自由に選んで設計・改変することが可能な時代に入ってきました。ゲノム編集技術のさらなる発展は、医療・エネルギー・品などさまざまな分野に大きな利益をもたらすと期待されており、次世代のバイオテクノロジーとして注目を集めています。しかし、既存の方法は、損傷を受けたゲノムDNAを修復する機構(DNA修復機構)の一種であり、細胞が分裂する

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    agrisearch 2016/11/18
    「非分裂細胞に有効な遺伝子ノックイン法『HITI』」
  • SWEETタンパク質は植物ホルモン「ジベレリン」を輸送 | 理化学研究所

    要旨 理化学研究所(理研)環境資源科学センター適応制御研究ユニットの瀬尾光範ユニットリーダー(首都大学東京大学院理工学研究科客員准教授)、菅野裕理テクニカルスタッフⅡ、東北大学大学院理学研究科の上田実教授、首都大学東京の小柴共一名誉教授(元大学院理工学研究科)らの共同研究グループは、これまで糖の輸送体として考えられてきたSWEETタンパク質が植物ホルモン「ジベレリン」を輸送することを発見しました。 ジベレリンは種子発芽、伸長成長、花芽形成・開花などを促進する低分子化合物です。これまでにジベレリンの代謝や情報伝達に関与する多くの因子が同定されていますが、植物体内でジベレリンがどのように輸送されているのかについては、ほとんど明らかになっていませんでした。 共同研究グループは、これまでにジベレリン、アブシシン酸、ジャスモン酸などの植物ホルモンの受容体をセンサーとして利用した酵母two-hybri

  • iPS細胞からみえる統合失調症の特徴 | 理化学研究所

    要旨 理化学研究所(理研)脳科学総合研究センター分子精神科学研究チームの豊島学研究員、吉川武男チームリーダーらの国際共同研究グループは、iPS細胞を用いて、統合失調症患者の神経幹細胞と神経前駆細胞の細胞塊(神経幹/前駆細胞)では、神経細胞やグリア細胞[1]への分化に異常がみられ、この異常には特定のマイクロRNA(miRNA)[2]が関わっていること発見しました。 統合失調症は生涯罹患率が人口の約1%と高く、国内の総患者数は71万3,000人と推定されています。病気の予防と治療には、病気の原因(病因)の解明が必要です。しかし、統合失調症はこれだけ患者数の多い病気であるにも関わらず、その病因は十分には解明されていません。統合失調症の発症しやすさの要因の一つとして、胎生期から生後早期にかけての脳の微細な発達障害が考えられています(神経発達障害仮説[3])。しかし、これまでは神経発達初期の異常やそ

  • バクテリア細胞質の全原子分子動力学計算 | 理化学研究所

    要旨 理化学研究所(理研)杉田理論分子科学研究室の杉田有治主任研究員、理論科学連携研究推進グループの優乙石研究員と米国ミシガン州立大学のマイケル・ファイグ教授らの国際共同研究グループ※は、バクテリア[1]の細胞質[2]の全原子モデルを作成し、スーパーコンピュータ「京」[3]を用いた大規模分子動力学計算[4]によって、細胞質中での生体分子の複雑な挙動を原子レベルで解明しました。 細胞内の細胞質は、体積の約70%が水で占められています。残りの30%はリボソーム[5]などの超分子、タンパク質やRNA(核酸)などの生体高分子、アデノシン三リン酸(ATP)やアミノ酸などの代謝物、イオンで占められています。このような分子で混み合った環境(細胞内分子混雑環境)での生体分子の構造、動態、機能発現のメカニズムは、実験的にも理論的にも解明が難しく、原子・分子レベルの解像度では十分に理解されていませんでした。

  • 生薬「甘草」のゲノム解読に成功 | 理化学研究所

    要旨 理化学研究所(理研)環境資源科学研究センター統合メタボロミクス研究グループの斉藤和季グループディレクター(千葉大学大学院薬学研究院教授)、セルロース生産研究チームの持田恵一チームリーダー、統合ゲノム情報研究ユニットの櫻井哲也ユニットリーダー(高知大学総合科学系複合領域科学部門准教授)、大阪大学大学院工学研究科の村中俊哉教授、關(せき)光准教授らの共同研究グループは、漢方などに使われる重要生薬「甘草(カンゾウ)」の全ゲノム解読を行い、推定されているゲノムサイズの94.5%に相当するゲノム情報を得ることに成功しました。 甘草は、さまざまな漢方薬の原料として最も広範に用いられているマメ科の生薬です。甘草には、抗炎症作用や痛みや咳を沈める効果をはじめ、多数の薬効があります。また、根に含まれる主要成分のグリチルリチン[1]は、医薬品、化粧品、天然甘味料の原料として世界的に需要が高まっています。

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    agrisearch 2016/11/03
    「ゲノム情報に基づいた効率的な育種を進めたり、グリチルリチンをはじめとした薬効成分の生合成に関わる有用遺伝子を効率よく探索したり」
  • 植物の青色光応答の初期過程を解明 | 理化学研究所

    要旨 理化学研究所(理研)環境資源科学研究センター合成ゲノミクス研究グループの岡義人基礎科学特別研究員(研究当時)、吉積毅研究員(研究当時)、松井南グループディレクター、カリフォルニア大学ロサンゼルス校のチェンタオ・リン教授らの国際共同研究グループ※は、植物の細胞核内に存在する青色光受容体のクリプトクロムが青色光を受容すると「二量体化」することで活性化されること、BIC1タンパク質がクリプトクロムの青色光依存的二量体化を阻害することによりクリプトクロムの活性を調節していることを明らかにしました。 植物にとって光は、光合成によるエネルギー源となるだけでなく、周囲の光環境を知るための情報源としても重要な役割を担っています。植物は情報としての光を感知するために、いくつかの光受容体を進化させてきました。中でもクリプトクロムは、脱黄化[1]、花芽形成、避陰反応[2]など数多くの植物の青色光応答を制御

  • 特定国立研究開発法人への移行のお知らせ | 理化学研究所

    理化学研究所は、「特定国立研究開発法人による研究開発等の促進に関する特別措置法」に基づき、日平成28年10月1日付で特定国立研究開発法人に移行したことをお知らせします。 松紘理事長のコメント 理研が「特定国立研究開発法人」に選定されたということは、法律で「世界最高水準の研究開発の成果が見込まれる」と認定されたということです。法律は国会の議決ですから、理研は国民から世界最高水準の研究開発成果を出すことを付託されたことになります。これは大変重い責務であり、しっかり実現していかねばなりません。 特定国立研究開発法人となった理研は、「国際競争の中で、革新的な研究成果を創出」することにより、イノベーションの種となる新たな概念を生み出し、社会課題解決に貢献する研究開発を進めます。加えて、「我が国のイノベーションシステムを強力に牽引する中核機関」となるため、産業界や大学など様々な分野・セクターとの連

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    agrisearch 2016/11/02
    農業…は特定にならないか。。
  • ウイルスワクチンの新戦術 -インフルエンザの感染を防ぐ新しい機構を発見- | 理化学研究所

    要旨 理化学研究所(理研)統合生命医科学研究センター サイトカイン制御研究チームの久保允人チームリーダー(東京理科大学生命医科学研究所教授)と宮内浩典研究員らの共同研究グループ※は、マウスを用いてインフルエンザウイルスの活性を減退または消失させる抗体(中和抗体)誘導の新しい制御機構を明らかにしました。 インフルエンザウイルスは喉や鼻から体内に侵入して、重篤な肺炎を起こします。鳥インフルエンザなど病原性の高いウイルスが、変異を繰り返してヒトに感染できるようになると、多くのヒトが死亡すると危惧されています。ワクチン接種は、ウイルスが体内へ侵入することを防ぐ抗体を誘導するための有効な手段です。これまで、ワクチン接種による抗体の誘導は、抗体産生の場である「胚中心[1]」と「リンパ濾胞型ヘルパーT細胞(TFH細胞)[2]」の両方が必要と考えられてきました。これは、ウイルスに対して高い結合能(親和性)

  • 患者由来iPS細胞による脊髄小脳変性症の病態再現 | 理化学研究所

    患者由来iPS細胞による脊髄小脳変性症の病態再現 -小脳プルキンエ細胞変性から病態を理解し、創薬への道を開く- 要旨 理化学研究所(理研)多細胞システム形成研究センター非対称細胞分裂研究チームの石田義人客員研究員、六車恵子専門職研究員らの共同研究グループ※は、脊髄小脳変性症[1]の患者からiPS細胞を樹立し、小脳プルキンエ細胞[2]を分化誘導させ、病態の一部を再現することに成功しました。また、疾患由来の小脳プルキンエ細胞がある種のストレスに対して“脆弱性”を示すことを突き止め、この脆弱性を抑制する化合物の評価系を構築しました。 遺伝性神経変性疾患の一つである脊髄小脳変性症6型(SCA6)は、小脳神経細胞が選択的に変性、脱落する病気です。現在、有効な治療法は確立されていません。SCA6では、原因遺伝子の「CACNA1A」でグルタミン酸をコードするCAGリピート配列[3]が異常に伸長し、小脳プ

  • 他人を記憶するための海馬の仕組み | 理化学研究所

    要旨 理化学研究所(理研)脳科学総合研究センター 理研-MIT神経回路遺伝学研究センターの奥山輝大研究員、利根川進センター長らの研究チーム※は、他の個体についての記憶(社会性記憶)が海馬のなかでどのように貯蔵されているのかをマウスを動物モデルとして使用して解明し、その記憶に直接アクセスして、記憶を操作することに成功しました。 記憶には「誰が、いつ、どこで、どうした」という情報がありますが、その中で「誰」という部分を担う社会性記憶については、神経メカニズムの詳細がほとんど分かっていませんでした。研究では、記憶中枢である海馬の中で、これまであまり着目されてこなかった腹側CA1領域という領域に社会性記憶が貯蔵されていることを発見しました。腹側CA1領域では、ある決まった神経細胞集団が、決まった相手のことを思い出しているときにだけ活性化することから、細胞集団として記憶を保持していることが推測され

  • 植物の細胞壁を改変 | 理化学研究所

    要旨 理化学研究所(理研)環境資源科学研究センター合成ゲノミクス研究グループの大窪(栗原)恵美子特別研究員、松井南グループディレクター、バイオマス研究基盤チームの大谷美沙都客員研究員(奈良先端科学技術大学院大学 助教)らの共同研究グループ※は、ラサロシドナトリウム(Lasalocid sodium、LS)[1]という有機化合物が植物の細胞壁[2]を厚くさせること、および細胞壁の酵素糖化[3]効率を促進させることを発見しました。 近年、石油などの化石燃料の枯渇が刻々と進行するとともに、地球温暖化が深刻な問題となっています。そこで、化石燃料を代替するものとして、バイオマス[4]が利用され始めています。陸上に最も豊富に存在するバイオマスは植物から得られるセルロース系バイオマス[5]であり、その原料は植物細胞を囲む細胞壁に含まれる多糖です。より効率的な細胞壁の利用のためには、細胞壁の質的・量的な改

  • ミミズの筋肉を搭載した小型ポンプを開発 | 理化学研究所

    要旨 理化学研究所(理研)生命システム研究センター集積バイオデバイス研究ユニットの田中陽ユニットリーダー、東京電機大学の釜道紀浩准教授らの共同研究チーム※は、ミミズの筋肉組織を利用した小型ポンプを開発しました。 クリーンテクノロジーの開発目標の一つに、外部からの電力供給に依存せず、材料自体も全て自然に還元される機械の構築が挙げられます。栄養や酸素という化学エネルギーのみで機能を発現でき材料は自然に還元されるという点で、生物を材料とする機械は一つの理想形といえます。一方、水などを送る機械であるポンプは、微量サンプルの分析や体内埋め込み装置の開発など最先端研究分野において、小型化が求められています注1)。しかし、従来の機械工学による小型化では、電源やワイヤーなどが不可欠なため限界があります。そこで共同研究グループは、生体筋肉組織を利用することにより、小型で効率のよいポンプが実現できるのではない

  • マウスの大規模解析データを世界へ | 理化学研究所

    要旨 理化学研究所バイオリソースセンター マウス表現型知識化ユニットの桝屋啓志ユニットリーダーらの研究グループ※は、国際連携を通じて解析された各遺伝子の機能をノックアウトしたマウスの115万件に及ぶ表現型[1]データを、ウェブの国際標準規格に沿った「RDF(Resource Description Framework)データ」として、全世界に発信しました。これらのデータ公開は、国際マウス表現型解析コンソーシアム(IMPC)[2]のプロジェクトの一環で行われました。2011年に発足したIMPCは、国際連携を通じてマウスの各遺伝子の機能をノックアウトし、血液検査、血圧、行動、形態など多項目にわたる表現型解析を行っています。その解析のために、マウスの遺伝的背景、解析方法、統計解析手法に至るまで、解析結果の再現性を保証するための解析方法の標準化を行い、同一の基準で比較できるようにしました。このよう

  • 植物青色光受容タンパク質の形と光受容変化 | 理化学研究所

    要旨 理化学研究所(理研)放射光科学総合研究センター生命系放射光利用システム開発ユニットの岡島公司客員研究員、山雅貴ユニットリーダーらの研究チームは、植物が持つ青色光受容タンパク質フォトトロピン[1]1の最小機能単位の立体構造を、大型放射光施設「SPring-8[2]」の放射光を用いたX線小角散乱法[3]によって明らかにしました。 1880年にチャールズ・ダーウィンらは、植物における光合成効率を最適にするための運動である「光屈性(茎などが光の方向に曲がる現象)」を発見しました。その光屈性の原因タンパク質として、青色光受容によって制御されるタンパク質フォトトロピン1が1997年に見出されました。しかし、これまで、どのようにしてフォトトロピン1が、青色光受容信号という物理刺激をリン酸化という生体内信号に変換しているのか不明でした。 今回、研究チームは、青色光受容ドメイン(領域)とリン酸化酵素

    agrisearch
    agrisearch 2016/09/20
    「フォトトロピン1」
  • マイタケ由来タンパク質がインフルエンザウイルスの増殖を抑制 | 理化学研究所

    マイタケ由来タンパク質がインフルエンザウイルスの増殖を抑制 -新タンパク質「ナカノリ」によるウイルス感染治療の新たな可能性- 要旨 理化学研究所(理研)小林脂質生物学研究室の小林俊秀主任研究員(研究当時)、牧野麻美特別研究員(研究当時)、阿部充宏専任研究員(研究当時)、石塚玲子専任研究員(研究当時)、村手源英研究員(研究当時)、岸拓磨基礎科学特別研究員(研究当時)らの国際共同研究グループ※は、用キノコのマイタケ[1]に脂質ラフトと呼ばれる動物細胞膜上の脂質構造に結合するタンパク質を発見し「ナカノリ注)」と名付けました。また、ナカノリの存在下ではインフルエンザウイルスの増殖が抑えられることを明らかにしました。 細胞膜上の脂質ラフトは、スフィンゴ脂質[2]とコレステロール[3]を主成分とした領域(脂質ドメイン)で、細胞膜を介した情報伝達、膜輸送、ウイルスやバクテリアの感染において重要な役割

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    agrisearch 2016/08/24
    「本研究は、宿主の脂質ラフトが抗インフルエンザ薬のターゲットと成りうることを示すとともに、脂質ラフトに特異的に結合するナカノリが抗インフルエンザ薬として有用であることを示しています」
  • 細胞を使わない膜タンパク質の合成技術 | 理化学研究所

    要旨 理化学研究所(理研)横山構造生物学研究室の横山茂之上席研究員らと、ライフサイエンス技術基盤研究センタータンパク質機能・構造研究チームの篠田雄大研究員、白水美香子チームリーダー、染谷友美上級研究員らの共同研究グループ※は、無細胞タンパク質合成法[1]を応用して、高品質の膜タンパク質を高収率で生産できる新しい技術を開発しました。 膜タンパク質は、細胞膜に埋め込まれた状態で存在し、細胞内外の情報や物質の交換など重要な機能を果たしており、創薬研究の重要な標的でもあります。一方で、従来の膜タンパク質合成法では、細胞での発現と細胞膜からの可溶化[2]が容易ではなく、それを乗り越える技術開発が求められていました。 今回、共同研究グループは、膜タンパク質が細胞で合成され、細胞膜に埋め込まれながら立体構造を形成する過程を、細胞を使わず、試験管内でほぼ再現する新しい技術を開発しました。この膜タンパク質の

  • 継続的更新に対応する細胞-遺伝子活性データベース | 理化学研究所

    要旨 理化学研究所(理研)ライフサイエンス技術基盤研究センター機能性ゲノム解析部門大容量データ管理技術開発ユニットのイマド・アブケセーサ研究員、粕川雄也ユニットリーダー、予防医療・診断技術開発プログラムの川路英哉コーディネーター(情報基盤センター予防医療・ゲノミクス応用開発ユニット ユニットリーダー)らの共同研究チームは、RNAとして転写される遺伝子領域の活性や制御に関する情報を容易に検索可能で、データの維持・更新を低コストで行うことができるデータベース「FANTOM5 SSTAR(ファントム5 スター)」を開発しました。 ヒトの体を構成する細胞は多種多様であり、活性化される遺伝子のパターンと、その結果として生成される細胞内のRNAの種類と量は細胞ごとに異なります。理研が主宰する国際コンソーシアム「FANTOM[1]」の5期目のプロジェクト「FANTOM5」では、あらゆる細胞の転写状態を明

  • 「京」と最新鋭気象レーダを生かしたゲリラ豪雨予測 | 理化学研究所

    要旨 理化学研究所(理研)計算科学研究機構データ同化研究チームの三好建正チームリーダーと情報通信研究機構、大阪大学らの国際共同研究グループ※は、スーパーコンピュータ「京」[1]と最新鋭気象レーダを生かした「ゲリラ豪雨[2]予測手法」を開発しました。 スーパーコンピュータを使った天気予報シミュレーションは、通常1kmより粗い解像度で、1時間ごとに新しい観測データを取り込んで更新します。しかし、ゲリラ豪雨の場合、わずか数分の間に積乱雲が急激に発生・発達するため、1時間の更新間隔では予測が困難でした。また、1kmより粗い解像度では、ゲリラ豪雨を引き起こす積乱雲を十分に解像できませんでした。 国際共同研究グループは、今回、理研の「京」と、情報通信研究機構と大阪大学らが開発した最新鋭のフェーズドアレイ気象レーダ[3]の双方から得られる高速かつ膨大なデータを組み合わせることで、解像度100mで30秒ご

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    agrisearch 2016/08/09
    「解像度100mで30秒ごとに新しい観測データを取り込んで更新する、空間的・時間的に桁違いの天気予報シミュレーションを実現し、実際のゲリラ豪雨の動きを詳細に再現することに成功」
  • 毒のないジャガイモ | 理化学研究所

    要旨 理化学研究所(理研)環境資源科学研究センター統合メタボロミクス研究グループの梅基直行上級研究員、斉藤和季グループディレクター、大阪大学大学院の村中俊哉教授、神戸大学大学院の水谷正治准教授らの共同研究グループは、ジャガイモに含まれる有毒物質であるソラニンなどの「ステロイドグリコアルカロイド(SGA)[1]」の生合成に関わる遺伝子「PGA1」と「PGA2」を同定し、これらの遺伝子発現を抑制するとSGAを作らなくなるとともに、ジャガイモの萌芽を制御できる可能性を発見しました。 ジャガイモは塊茎[2](かいけい)の緑化した皮の周辺と塊茎から出る芽にSGAが高濃度に蓄積されます。SGA含量が少ないと“えぐみ”などの嫌な味の原因となり、SGA含量が多くなると中毒を引き起こします。そのため、ジャガイモのSGA含量を低く抑えることは、ジャガイモ育種において重要かつ不可欠です。 また、ジャガイモには

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    agrisearch 2016/07/27
    「ソラニンなどの「ステロイドグリコアルカロイド(SGA)[1]」の生合成に関わる遺伝子「PGA1」と「PGA2」を同定し、これらの遺伝子発現を抑制するとSGAを作らなくなる…」/id:entry:295775962