寺沢拓敬『「日本人と英語」の社会学 ――なぜ英語教育論は誤解だらけなのか』研究社(2015.1.31初版発行) 「日本人と英語」をめぐる様々な言説について、様々な社会統計データを駆使し客観的な分析を行い、日本社会における英語の実態を正確に描き出し、その問題点と対応策を明確にした、極めてすばらしい内容の本である。 こうした内容の研究を待ち焦がれていた。 英語教育に携わる人の必読書とも言える。 「「みんなに英語が必要」などという空想的な社会像をいたずらに描くのではなく、日本社会の実態をきちんと見据えて、地に足のついた教育政策・英語教育論・経営戦略を練っていかなければならない。そのヒントのためにも私たちは社会の実態をきちんと直視しなければならない。」(251頁) 「明らかになったのは、間違っているにも関わらず真実のように信じられている英語言説がいかに多いかということである」(259頁) 「本書で