NBAやNFLのスター選手から脳神経外科医まで名だたるクライアントを抱える心理学者に、自己不信に陥りがちな筆者が聞いた。どうすれば自信を持てるのか、どうすれば緊張や重圧に負けず、いざという時に最高のパフォーマンスを発揮できるのか──。 いきなりのダメ出しでスタート ネイト・ジンサー博士といえば、アメリカの将校たちに自信の養い方を伝授してきたことで知られる米陸軍きっての心理学者だ。その博士に、僕は説教を食らっている。どんな状況でも毎朝きっかり9時に机に向かい、パチパチと原稿を打ち始める規律正しい物書きについて、僕らは語りあっていた。 僕は重度の完璧主義者であり、しかも軽いインポスター症候群による自己不信を抱えているため、「よし、いい記事を書くぞ」と自信を持つためにはコンディションを完璧に整えなければならない。机に向かえば書けると思える人の自信がうらやましいと言いつつ「僕には逆立ちしても無理だ