ある言語からある言語へと翻訳をするとき、ただ単語を置き換えるだけでは、せっかく訳出をしても意味が伝わらないことがあります。それぞれの言語の背景には異なる文化や考え方、価値観があるからです。 このような言語間のギャップを埋めるための「トランスクリエーション(Transcreation)」という翻訳手法が、近年注目を集めています。 今回の記事では、 この「トランスクリエーション」について、実例を示しながら解説します。 「翻訳」の定義とは? 皆さんは「翻訳」の定義をどのように考えるでしょうか? 簡単に言ってしまえば、「ある言語から異なる言語への変換」などと表現することができると思います。しかし、実際の翻訳というのは「変換」などのような単純なプロセスですべてを完了させることが非常に困難です。 異なる言語間にはそれぞれの概念、風習、伝統、文化、文法などがあり、片方がそれを持っていてももう片方には存在
Koujou Blog は、翻訳を独学しているすべての方を応援しています。 ある時「優秀な翻訳者になりたい!」と思い、翻訳を独学していくことを決めたのですが「何から始めればよいのかわからない」状態が長く続きました。 日本語を勉強したり英語を勉強したりはするものの、つねに「この方法は正しいのか」という疑問と不安を抱えていました。 そこで、まずは翻訳を独学するときの指針を作るべきだと考え、翻訳に必要なスキルや能力を洗い出して「翻訳に必要な7つのカード」というアイデアを考案しました。 私と同じ境遇の方のために、このアイデアをこの場を利用して共有したいと思います。 7つの技術の組み合わせが自分の翻訳の力に さて、「翻訳にはセンスが必要だ」と言われることがあります。 確かに、思わず息をのむような洗練された訳文を書くには、生まれ持った才能や幼少期の常軌を逸した読書体験などが必要かもしれません。言語の運
こんにちは。開発部テクニカルコミュニケーションチームの澤井です。 サイボウズでは昨年、ヘルプサイトの記事更新の高速化や翻訳の効率化を目的として、ヘルプ基盤を変更しました。詳しい内容は以下のページで紹介しています。 プロダクトのヘルプサイトをマークダウンに移行した話 ドキュメントサイトの管理にはNetlify+静的サイトジェネレーターが便利 これらの変更により、特にサイトの多言語化業務においてさまざまな改善効果を実感しているので、今回はその紹介をしたいと思います。 多言語サイト運用で課題となっていたこと サイボウズのヘルプサイトのページ数は1万を超え、日英中3言語で展開しています。また、開発サイクルが短くなっていることから、日本語の記事更新はほぼ毎日行われています。各言語でなるべく早く最新のコンテンツを公開するにあたり、以下のような課題がありました。 差分管理が大変 翻訳結果の取り込みに時間
第29回 JTF翻訳祭 2019 2019年10月24日(木) 神奈川県横浜市(パシフィコ横浜) 会議センター https://www.jtf.jp/29thfestival/ プログラムもこちらに。 日本翻訳連盟(JTF) @jtf_translation 早割価格9月30日迄!皆さまの乗船を実行委員一同、心よりお待ちしております! 〇早割参加費(2019年9月30日(月)まで) JTF会員:5,000円 翻訳学校(JTF翻訳学校優遇制度適用校のみ):5,000円 非会員:10,000円 交流パーティー(一律):7,00 〇申込サイトeventregist.com/e/ah4I8PSJIzX4 2019-09-20 15:11:23 日本翻訳連盟(JTF) @jtf_translation 【第29回JTF翻訳祭2019】参加申込締切10/16(水)まで! 参加申込はお早めに! ◯翻訳祭
機械翻訳の進化で翻訳の仕事に起きている変化 ニューラルネットワークによる機械学習の技術が飛躍的に進歩したことから、これまでは人間にしかできないと思われていた高度な頭脳労働もコンピューターに取って代わられる…そんな話が近年目立つようになった。 翻訳もしばしば、機械翻訳の進化によって消えゆく職業だと言われることがある。実際、今の翻訳業界では機械翻訳(MT)+人の手による編集(ポストエディット、PE)、というワークフローが普及している。翻訳関連の求人サイトでも、この機械翻訳のポストエディターの募集を見かけることが多い。しかもこの仕事の単価は、翻訳の単価と比べると非常に安い。 「翻訳者視点で機械翻訳を語る会」 ツイッターではベテランの翻訳者の方を何人かフォローしているのだけれど、先日「翻訳者視点で機械翻訳を語る会」というのが話題になっていた。 togetter.com 私は関西に住んでいることもあ
機械翻訳の登場などで翻訳という仕事の発注単価が下がっている。一方で、翻訳の品質低下という問題も生じている。翻訳者の高橋さきのさんに現状を聞いた。 大量発注が生む低価格化 翻訳には、書籍などを訳す出版翻訳と、産業の現場で生じる文章を訳す産業翻訳がある。出版翻訳者の収入は、近年一冊あたりの印刷部数が減ったため激減しているが、産業翻訳の状況も厳しい。両方を手掛ける高橋さきのさんに、主に産業翻訳の現状について聞いた。 個人請負の翻訳者が仕事を受注する場合、ルートは主に二つある。大本である「ソースクライアント」から直接受注する場合と、「エージェント(翻訳会社)」経由で受注する場合だ。 「エージェント」は、「ソースクライアント」で発生した仕事を自社の社員や社外の翻訳者に割り振るいわば一次請負のような企業で、その規模は、一人企業から上場企業までまちまちだという。 高橋さんは、近年の翻訳業界の変化をこう指
テーマ:医療情報の読み解き方-"ダイエット薬"の診療報道の背景を探る- 講演者:西村 多寿子(にしむら たずこ)(株式会社ことのはラーニング 代表取締役)
最近インバウンド観光や越境ECに取り組む企業が増えて、外国語のウェブサイトやアプリを運営する会社が増えてきています。 現地語でゼロからウェブサイトやアプリをつくるよりは、日本語で作ってからローカライズする会社が多いです。 ローカライズとは、ある特定の国の人に向けてために作られたサービスや商品を、他の国の人を対象にして作りなおすことです。 ただ翻訳するだけではなくて、現地の人のニーズにあわせて、機能を追加変更したり、補足説明を入れたりします。 日本語のサービスを外国向けにローカライズすることもあれば、逆に海外のサービスを日本向けにすることもあります。 本日はWebサイトのローカライズの対応で気をつけるべきポイントをまとめています。 アピールするポイントは同じでよいか? 日本語のサイトと同じところをアピールするのだと、外国人には伝わりづらいかもしれません。 特に現地で同じようなカテゴリの商品が
多言語・翻訳ナイト Vol.3 に参加してきました。 polyglots.doorkeeper.jp どうやって勉強会の存在を知ったのか 近畿地区の勉強会情報を収集して配信してくれているbot @atnd_kinki の配信で知りました。 [新着] 2016/08/26(金) 多言語・翻訳ナイト Vol.3 @大阪 ~ 翻訳者・翻訳サービス・多言語サイト運営者・開発者・自治体が集まって語らう会 https://t.co/iNIbJNRYN3— IT勉強会@近畿 (@atnd_kinki) 2016年8月11日 自分と多言語 過去には日英韓の3ヶ国語対応のWebアプリを開発・運営していました。韓国語は翻訳者のご協力を頂きながらの対応でしたが。 現在でも日英2言語対応しているアプリは自分で翻訳して実装、運営までやっています。 本格的に多言語対応をやっておられる方からみればヒヨっ子みたいなもんで
by Steven Depolo 複雑な英語の文章でも、コピー&ペーストするだけで文章の構造やそれぞれの単語の関係を自動的にツリーとして可視化してくれるのが「FoxType」の「Sentence Tree」です。 FoxType https://foxtype.com/sentence-tree 「Sentence Tree」の使い方は、画面上部のテキスト欄に分解したい英文をコピー&ペーストするだけと、非常に簡単。英文をペーストするとすぐにテキスト欄の下にセンテンスツリーが表示されます。 ツリーが見にくければ表示場所を移動させたり、マウスホイールなどを使って拡大したりすればOK。 ということで、「全裸で人々が暮らしルールも通貨も存在しなかった究極のヒッピーの理想郷『テイラーキャンプ』」という記事の原文から、「It was the ultimate hippie fantasy.(それはヒッ
以前このブログで少し触れたことのある「翻訳できない世界のことば」を偶然、書店の「哲学・現代思想」コーナーで発見したのでつい買ってしまった。 hint.hateblo.jp 手にとってみて初めて気が付いたのだが、意外なことにこの本は作りも中身もミニサイズの絵本なのであった。 だから買って「さあ読むぞ!」と取り掛かって5分くらいでもう読み終わっているという、余りといえば余りにもシンプルな本なので、要約や紹介の余地があまりない。「りんご=アップル」のように一対一で対応する言葉を用意できないような、各国語にチラホラある特殊な、いわば孤立した単語を紹介しているという、ただそれだけの本である。 だからブログにも書きにくいと思っていたのだが、先ほどTumblrでこの本の中の言葉のベストテンが紹介されていたのを発見した。 例えば1位は「Waldeinsamkeit」である。 意味は以下の通り。 1. Wa
海外事業向けのiOSアプリケーション開発を担当している西山(@yuseinishiyama)です。クックパッドは現在、海外複数カ国に向けてサービスを展開しています。 海外事業向けのiOSアプリケーションは、英語、スペイン語、インドネシア語、タイ語、ベトナム語、アラビア語をサポートしています。今後、サポートする言語は更に増えていく予定です。 これまで、複数の言語に対応するための国際化(internationalization)と地域化(localization)を行ってきました。ここでは、その中で得た知見を以下の4つのパートに分けて共有したいと思います。 コンテンツとUIの言語の決定 RTL対応 翻訳フロー 翻訳に関するTips ちなみに、当該プロジェクトがサポートしているiOSバージョンはiOS8以上です。そのため、iOS9以降でしかサポートされない機能については触れません。 また、我々の
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