埼玉県が変わり始めている。 前知事の11年間の在任期間中、債務が8000億円から2兆8000億円に膨らむなど、埼玉県の台所は火の車。そこに登場したのが当時、民主党の衆議院議員だった上田清司氏である。壊滅的とも言える財政状況の中、上田氏は財政再建を強力に訴えて当選。2003年9月に知事に就任した。 以来、上田知事は行財政改革を強力に推し進める。既に、成果として実現したものも少なくない。例えば…。 ・従来の2倍のペースで人員削減を断行した結果、県民1万人当たりの都道府県職員数(一般行政部門)は全国で一番少ない県になった。 ・県債依存度を19.1%(2003年度当初)から15.9%(2007年度当初)に減らした。 ・県の出資法人への県職員の天下りを廃止。さいたまスーパーアリーナや埼玉高速鉄道などの出資法人が黒字化した。 ・積極的な企業誘致によって、2005(平成17)年から2007(平成19)年