「人は生き続ける限り、どんな苦しい経験をしたとしても、それはプラスに働く。むしろ、次からその失敗をしないように気づかせてくれたんだから、感謝の気持ちを持つべきだ」 早稲田大学国際教養学部教授のカワン・スタントは、母国インドネシアで中国系人種というだけで受けた迫害や、来日してからの差別に対しても、感謝の気持ちを表している。 騙されてお金を失う、裏切られて信用が地の底に落ちる、お金や信頼という基準を基に考えれば、確かにマイナスと考えてしかるべきだろう。だが、今後の人生において、その経験を必ず生かせる時が来る。スタントはそう信じている。 スタントが関心を寄せた人物 そんなスタントが関心を寄せたのが、先日の米次期大統領選挙で圧勝したバラク・オバマという人物だ。 1年前までは、全く本命視されていなかった。だが1年間の選挙戦を経て、結果は大番狂わせの圧倒的な大勝に終わった。初の黒人大統領の誕生に米国は