2019年4月には北海道の石勝線夕張支線(新夕張―夕張間)が廃止されることが決まっている。夕張支線の2016年度の平均通過人員もやはり83人だ。 旧国鉄時代には、平均通過人員が4000人を下回ると、鉄道が持つ大量輸送機関としての役割を発揮できないためバスへの転換が妥当とされていた。しかし、現実には全国のJR路線のうち平均通過人員が4000人を下回る路線は4割を超える。 10年前のワースト1、2位はすでに廃線 道路整備による自動車へのシフトや地方の人口減少で、ローカル線の利用者の減少が加速している。新幹線や都市圏の収益でこうした閑散路線を支えているというのが現状だ。今から10年前、つまり2008年度と現在とでJR各線の利用状況を比較してみると、10年前に利用者が少なかった路線の多くがさらに過酷な状況に置かれていることがよくわかる。 2008年度における平均通過人員が最も少ないのは岩泉線(茂市