タクシー王子と呼ばれた男~ 日本交通3代目の大改革 東京のタクシー初乗り料金が730円(2km)から410円(約1km)に値下げされたのは2017年1月のこと。以来、タクシーはグッと身近になり、短い距離を安く移動する、いわゆる「チョイ乗り」客が増えている。 変わったのは料金だけではない。最近、街でよく見かけるのが、タクシー会社各社が導入したワゴン型の「ジャパンタクシー」。現在、東京都内には1900台が配車され、街の中で存在感を示し始めている。 この車両をいち早く導入し、業界の牽引役を果たしているのが、桜に「N」のマークでおなじみの日本交通だ。保有する車両は7500台、乗務員は1万人といずれも日本最大級。売り上げは日本一の960億円を誇るタクシー業界のリーディング・カンパニーだ。 その本社は東京・紀尾井町にある。タクシーの予約・配車を行う部署では、1日に2万件、6秒に1台を配車している計算だ