はじめに 代表作「南くんの恋人」や「ファザーファッカー(小説)」などで知られる漫画家の内田春菊さんの作品に「水物語」というのがあります。 全4巻の作品ですが、ストーリーをごく簡単にまとめると「ある既婚者の中年男性が18歳のアヤというホステスと出会い、恋愛関係になって、色々なんだかんだあって最後は別れる」という話です。 (印象的な一コマ) 2000年の作品で、私が最初にこの作品を読んだのは20代の中頃でした。 私は単行本を持ってるのでその後何度も読んでいるのですが、この作品が私にとって何年経っても色褪せないのは、期間を空けて読むごとに新たな発見があるからです。 若い頃読んだ時にはさして引っかからなかったり、ピンと来なかったりした場面ごとの登場人物のセリフや表情が段々と「あぁ、この感じ分かるなぁ…」と新たに理解できるような感覚があります。 それで今でも面白くて時々読み返しているのですが、このと
自分が弾きながらも、必死に耳を澄ませる。 ほんの些細なサインも見逃さないように。 2人のアンサンブルは呼びかけと応答で成り立つ。 この場合、どちらが「呼びかけ」なのかは、さほど問題ではないように思う。 あと、比重が1対1じゃなきゃいけないわけでもない。 相手から1が来て、こちらは3で返すってことはある。 忘れちゃいけないのは、ゼロだと返しようがないということ。 相手の小さな変化を捉えると、それに反応する。 ない場合は、先にこちらから働きかけることもする。 だけど、こちらが働き変えても返答がない場合、私はゼロになる。 というか、ゼロになってしまう。 ソリストがアマチュアさんの場合、主導権が自分に向かないように、できるだけ、耳を凝らす。 これがけっこう忍耐力がいるんだ。 だけど、少しでも、なにか出して欲しい。 その人なりの輝きを。 妥協はしない。 私なりのこだわり。ゲーム。 そちらの方が、育て
日記ivonnethein.com 「わたしはダイエットなどしたことがない」「わたしは体質的に太らないので気にしない」 この二つの言葉で「ダイエット」に対して、上から目線で構えて決して打ち解けることはない。それが、そもそものわたしのダイエット理解である。 しかし、本当にそうだろうか? 私の脂肪は、私に、完璧な母親や、完璧な恋人や、完璧なお手伝いさんや、完璧な娼婦になれと強制するすべての人に対して、『クソッタレ!』といっているのよ。あるがままの私を見てよ。私のあるべき姿じゃなくて、本当の私に関心があるなら、この脂肪の層を書き分けて、本当の私をつけることができるはずよ!「ダイエットの本はもういらない」スージー・オーバック著 この一文を読んだとき、脂肪・贅肉・カロリー退治のダイエットとは別のダイエットを考え始めた。それは、私がダイエットという体験として位置づけていなかった「食べることを拒む」とい
王子様幻想を捨て、夢や幸福は自分で勝ち取るものだ!と気づいた80年代の少女たち。しかし当時、普通の女の子が自分の力をためす場所はほとんどありませんでした。そんな厳しい現実に直面した「その後の姫子たち」を描いた連作短編集が柴門ふみ『女ともだち』です。 「女ともだち」のシリーズを開始したのは一九八三年、今から八年以上前のことです。当時の女性をとり囲む状況は今よりずっと悪かったように思います。職業選択の幅の狭く、(男女雇用均等法も実施されていなかった)社会に参加しようにも多くの困難を抱えていました。 (中略) 昭和史の記録(?)としては、80年代当時の女のジタバタぶりもおもしろいけれども、後に残せる価値があるのは、恋しい人への届かぬ思いであり、すれ違いのため実らなかった恋といった、いつの時代でも誰の身にも起こり得るドラマだけという気がします。 という単行本のあとがきにもあるように、雇均法施
僕の中で「失われた10年」という期間があって、 それは中学・高校・大学の10年間のことなのですが、 僕はこの期間、多くのものを失ってきたのです。 何を失ってきたかと言うと、つまりは、 「青春時代の、恋人との甘酸っぱい思い出」 みたいなものです。 多くの精神的に健全な学生たちは、 異性とラブして、手をつないで、イチャイチャして、 青春と呼ばれるものの中で、わいわい楽しく、 日々の生活を謳歌して、満たされたオトナになり、 その輝かしい日々を糧に、今を真っ当に生きているわけです。 ところが僕の学生時代、特に高校時代ときたら、 友人はひとりもおらず、毎日下を向いて歩き、怒り、 暗い暗いノイローゼのような日々を苦しみながら、 吐き気と共に送ってきたわけですが、 その経験、トラウマ(精神的外傷)のようなものが、 今になっても、尾を引いていると感じることが多々あるのです。 何かにつけて、学生時代の屈折し
微妙にやばい状況にあるので、頭を整理するために書いてみる。 嫁さんが実家に遊びに行ってる隙に、ちょっとソープでも行ってみようかなと軽い気持ちで考えたのが運の尽きだった。まあ、一番悪いのが従姉妹似の嬢を選んでしまったことなんだけどさ。 従姉妹(仮にAとする)はオレと同い年で、美人でスタイルも良くて憧れの対象だった。従姉妹なら結婚できるよな、なんて調べたり(笑) だけどまあ、オレはガリ勉の非モテ、向こうはモテモテで全然キャラも違うし、何の接点も無かったんだけど。そういうわけでAに似てる写真をみて、ついつい指名してしまったのだ。 部屋に入ってもまだお互い気がつかなかった。当たり障りのない会話をして、服を脱がそうというときに目が合って2人とも硬直状態に。 「あ・・・」 「え・・・」 しばらく気まずい状況が続いたんだけど、Aが 「とりあえずすることしよっか」 と言ってくれたので、とりあえずすることだ
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