2011年、東京駅八重洲地下街にオープンした「エリックサウス」は、当時まだまだマイナーだった南インド料理をオーバーグラウンドへと押し上げるのに大きな貢献を果たした名店だ。「本格的なインド料理=カレー+ナン」という認識がまだまだ主流だった時代に、ミールスやビリヤニといったマニアックな料理をスタンドカレー的な気楽さで食べられる同店の登場は、カレー好きたちに衝撃と歓喜をもって迎えられた。 以来、順風満帆に成長を続けてきたエリックサウスだが、オープン前は社内的に期待値も低く、スタッフからも「もっと普通のカレーを出した方がいいのでは」という声も上がっていたというから驚きだ。そうした逆境を乗り越え、押しも押されぬ人気店へと成長できた背景には何があったのか? 多様なキャリアの選択肢がある現代において、豊かに働くためのヒントを探すための連載「その仕事、やめる?やめない?」最新回では、レシピ本の出版に文筆業