単行本第1巻発売中である。 毎度のように登場楽曲解説といきたいところだが、実は僕は(原作者のくせに)こもりクインテットの五人がいったいどんなサウンドを奏でているのかうまく想像できない。というか、このバンドの編成はあきらかに無理がある。擦弦楽器(弦をこすって音を出す楽器)はアタックが弱いので、必然的にビートを刻むのに向かない。作中の、特に典子とこよりはかなりものすごい弾き方をしているものと思われる。 連載が始まる前に、担当編集に「この五人は具体的にどんな感じの音楽をやっているのでしょうか?」と訊かれ、だいぶ困った。窮余の策として挙げたのはsugar soul feat. Kenjiの"Garden"であった。 第1話のクライマックスで五人が演っている曲がこれなのか? と問われると自信を持ってYESとは答えられないのだが、雰囲気を理解してもらうために適した曲ではある。 なお、第1話の中盤でブレ