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ブックマーク / d.hatena.ne.jp/FUKAMACHI (7)

  • 職業にして失うということ - 深町秋生の序二段日記

    山下洋輔の新刊エッセイ「ピアノ弾き即興人生」を読んだら、おもしろいくだりがあった。 音楽を職業としていると、どうしても音楽を普通に聴くことはできなくなる。それゆえテレビから流れるちょっとした音楽にも苛立ってしまうというお話。どんな音楽であれ、耳に入ってくると、つい批評したり、なにかをそこから学ぼうとしてしまうという。落語やNHKの「ラジオ深夜便」といった人の言葉を誘眠剤代わりに聴くときがあるけれど、音楽ではそうはいかない、眠るどころではないらしい。 たとえば、昔の歌謡曲でも、六〇年代ヒットパレードでも、モーツァルトでも、聴こえたとたんに神経がピリピリする。「そうか、こういう風に曲を作っていたのか」「この編曲はどうなっているのか」「この曲が作られた背景にはどういう社会的音楽的状況があったのだろう」などと要らぬ考えに迷い込む。そのうち、自分の知識の無さに情けなくなったりして、安らかに眠るどころ

    職業にして失うということ - 深町秋生の序二段日記
    rajendra
    rajendra 2010/11/15
    好きなものを仕事にすると、「24時間戦えますか」という問いを突きつけられたりする。専門職についてまわる業のようなものだな。
  • 深町秋生の序二段日記

    ま、こんなもんでしょ……。 土曜日にやっていた「テレビ朝日が伝えた伝説のスポーツ名勝負」は基的にはとてもおもしろかった。近鉄対ロッテにおけるジョークすれすれの神がかった大試合。リーグ優勝がかかった7時間を超えるダブルヘッダー。まるでマンガ「アストロ球団」のよう。これは泣けた。 しかしアリ対猪木のあのスタンスはどうか。いわゆるがんじがらめのルールのなかで懸命に真剣勝負をやった猪木。この猪木ベビーフェイス説に乗っ取った物語が大いに不満だった。そのあたりは大傑作「1976年のアントニオ猪木」が詳しい。 アリという超スーパースターに無理難題をつきつけられる猪木という物語。それがのちに猪木側がこしらえたストーリーなのは格闘ファンの間で有名だ。猪木は超エゴイストの人でなしであり、しかし過去のあらゆるカリスマ政治家や宗教家と同じくらいの天才アジテーターで、偉大な肉体表現者でもあった。そして関わった人間

    深町秋生の序二段日記
    rajendra
    rajendra 2009/02/09
    裏切りと不誠実がプロレスの「シュート」。
  • 深町秋生の序二段日記

    東京の人口が未だに増え続けているという。もうすぐ1300万人を突破するとか。 仕事を追い求めて地方の人間がぞくぞくと集まっているのであろう。しかしそれだけではなく、リタイヤした高齢者もけっこう東京に向かっているのではないかと思う。仕事ほしさだけで人は上京するわけではないようだ。 先日、TBS系の深夜ドキュメント番組「ドキュメント・ナウ」を見た。この番組はわりと好感が持てて、大衆の現状というものを過剰に(古舘の過剰に深刻ぶった面にはうんざり)伝えることがない。テンポよく淡白にやるから鼻につかない。 先日は札幌における高齢者の集団生活の姿を追っていた。さまざまな理由で田舎で暮らせなくなった高齢者らが、札幌の元学生寮に集まって、スタッフとともに共同で生活するというもの。半介護施設といった感じだろうか。若者の減少によって空いた都会の学生寮に、地方で住めなくなった老人が集まるという姿が大変おもしろ

    rajendra
    rajendra 2009/02/02
    車が使えず、頼る親類縁者もいないと、地方では行動の選択肢は本当に少なくなる。とっとと集住しましょう。
  • 深町秋生の序二段日記

    http://www.sponichi.co.jp/battle/news/2008/07/31/05.html(防衛に水差した興毅 坂田陣営「不愉快」) http://sankei.jp.msn.com/sports/martialarts/080731/mrt0807310822001-n1.htm(挑戦申し出た興毅をバッサリ 金平会長「不愉快」) 金平! プロレスをなめるなといいたいね! 亀田長男のあんなパフォーマンスだけで「プロレスじゃないんだから」だと! 「プロレスはそんな甘いもんじゃない」(ジャイアント馬場) という言葉にあるとおり、プロレスはそんなちっぽけな世界じゃないぞ! というかもうすっかり気の抜けたコーラのようじゃないか。亀田劇場。つまらん! 次の日のみのなんかもう見事な内藤ヨイショ&亀田蔑みがすっかり板についていて。華麗なる転向といいましょうか。芸能界の厳しさを見たよ

  • 深町秋生の序二段日記

    森達也の新刊「死刑」を読んだ。一気に読んだ。 これはいつもの「森達也業」ともいうべき仕事だなと思ったのが第一印象。しかしやっぱり森達也以外に書けない内容だとも思った。彼の代表作になるだろう。 世の中には曖昧な領域がある。それは誰もが忌避したくなる世界だ。手を突っ込んだところで余計な火傷を負うだけでまったく得にならない。どう書こうが誹謗中傷、ないしは「非国民」とか「レイシスト」とかありがたくないレッテルまで貼られることもある。さらに世の中は何事も竹を割ったようなわかりやすい善悪、左右、縦横な話を好むので、曖昧な領域なるところを追っても銭にはならない。そして誰もが取り上げるのを諦め、その世界はサンクチュアリと化してときには暴走していく。 森達也はそこへ果敢に攻め込んだ男である。先日も取り上げた動物実験。超自然現象。放送禁止歌。オウム真理教。メディアそのもの。 そして死刑。廃止派でありながらも、

    深町秋生の序二段日記
  • 深町秋生の序二段日記

    昨日は戸越銀座で暴れた少年通り魔の映像が一日中流されていた。 監視カメラの映像、それに音声もついていた。いや彼氏すさまじい叫び声をあげてましたね。今日の朝の「やじ馬ワイド」ではさっそくそれをして「キレる若者」特集をやっていた。駅員をぶん殴るキレる50代特集もできればやってほしいもんだと思っていたけれど。 さて最近は「監視カメラの映像」が目立つようになった。メディアが積極的に取り上げて、捜査協力のために流すパターンも多い。あの川口市の強盗&女性殺人では、女性の衣服をまとってATMで金を引きおろす犯人の姿が記憶に新しい。私自身は監視カメラが大嫌いで、好感など持てるはずもないのだが、監視カメラの映像が犯罪捜査に一役買っている事情は理解することぐらいはできる。それと忌々しいけれど犯罪の抑止という意味もあることもわかる。 しかし先日の通り魔も場合は首をひねってしまった。犯人はすでに逮捕されている。犯

    深町秋生の序二段日記
    rajendra
    rajendra 2008/01/08
    マスコミが監視カメラという神の眼を得たら、パノプティコン化はより一層進むな。
  • 深町秋生の序二段日記

    で、仙台で遊んできた。 その際にリッチモンドホテル(旧ロイネットホテル。少し高めのビジネスホテル)に泊まったら、なんと新春に山形駅近くでもオープンするらしい。 「ええ!」と驚きましたね。来年には同じくビジネスホテルチェーンのコンフォートホテルもオープンするというのに。 山形駅周辺では激烈なホテル戦争が繰り広げられている。メトロポリタン、国際ホテル、ホテルキャッスル、ワシントンといった古株のシティホテル。それに東横イン、ルートイン、スーパーホテルといったビジネスホテルのチェーン店。さらに山形で独自に経営しているビジネスホテルもごろごろしている。ここ10年で急激に増えた。 なぜこんなにホテルがあるんだろうと不思議に思っていた。そしてさらにまた2つも開店予定である。正直なところ、ドキュメンタリー映画祭をやっているときはきれいに埋まるが、山形自体はさほど観光資源のある土地ではない。温泉はいっぱいあ

    深町秋生の序二段日記
    rajendra
    rajendra 2007/12/06
    支店経済都市ってそんなもんでしょう。だから、過疎地域をたたんで中核的な都市が吸収すればいい、という話になる。
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