「その島では誰からも白い目を向けられることなく、ゲイ同士が公然と手を繋いで歩くことがはじめて許された」。21世紀ならともかく、これはいまから遡ること数十年前、一歩外に出ればゲイであるだけで虐げられた1970年代の話だ。 “ゲイの楽園”と称されるその島、ファイアー・アイランド(Fire Island)はマンハッタンから車で2時間。いまでも毎年夏の訪れとともに、こんがり肌に鍛え抜かれた肉体の美しい男たちが全米中から集まり戯れる。70年代のゲイカルチャー興隆からエイズ伝搬暗黒期まで、そのコミュニティの姿をレンズを通し見つめてきた写真家を訪ねにファイアー・アイランドへ。 一人の青年が足を踏みいれた“ゲイの桃源郷” 「昨晩、ぼくの72歳の誕生日パーティーだったんだ。残りのワインでも飲むかい?」と冷蔵庫を覗く気さくな彼。1975年から83年の8年間、ファイアー・アイランドにあった自由と真実をカメラに収
およそ八十年前の東京・上野桜木に、現在のデジカメ感覚で写真を撮り続けた少年がいた。 少年が手にしたカメラは、小さな家が買える程の高価なカメラだった。 カメラが貴重だった時代に、家族や街並み、海水浴や学校など、少年は思いのままに撮り続けた。 プロカメラマンとしての目線ではなく、少年の目線での普段着の目線で・・・ 忘れ去られつつある普段着の昭和初期が今蘇える。
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