「両立」って、誰のものだろう。 少なくとも、母親だけのもの、女子学生だけのものではない。 「両立」に悩むのは女だけはない。もう、とっくにそんな時代は終わったのだ、ということを、私は夫や松田くんから教わった。 外に目を向ければ、私が子育てしながら働くことに罪悪感を1人で抱えていた頃とはまったく違う景色が広がっている。 マタハラと同じようにパタハラが大きな問題として認識され始め、「男性育休」が政治の場で語られるようになった。 スリールが9年前に「ワーク&ライフ・インターン」を始めた当初、プログラムに参加する男子学生は1、2人だったという。現在は、4分の1が男子学生。地域によっては5割が男子、ということもあるという。 スリールと同じように若者と子育て家庭をつなぐ、manma(マンマ)の「家族留学」というプログラムでも、男子学生やカップルでの参加が年々増えているらしい。 就職や結婚、出産という人生