川崎市立小学校の給食食材精密検査でミカンから放射性セシウムが検出された問題で、幸、多摩、麻生の三区の小学校で十六日、初めてこのミカンを使った献立が給食に出された。市教委は同検査結果を保護者に伝えることを学校側に求めていたが、複数の保護者が「まったく知らされていない」と話すなど徹底されていないことが分かった。教員でさえ知らないケースもあり、一部保護者から怒りの声が出ている。 (山本哲正) 給食でミカンが使われたのは、「入学・進級祝い」のフルーツポンチ。事前に学校に相談する保護者もいて、自宅から代替品を持参し、食べなかった児童もいたという。ある学校関係者は「『特別な子』と見られることがないよう配慮した」と語った。市教委も「食べ残しても、子どもたち同士で誤解が生じないよう、教員も普通に接してほしい」と各校に呼び掛けている。 市教委では、各校の校長に対し、「市のホームページで公表していることを、ネ