玩具大手のタカラトミーは2月1日、ミニカー「トミカ」の主力商品120種の希望小売価格を、360円から450円へ25%引き上げた。値上げは実に23年ぶりとなる。 【詳細画像または表】 「今までの品質を守っていくには、ここで値上げに踏み切らざるをえなかった」(同社の竹内俊介トミカグループリーダー)。1970年に3〜5歳の男児向け玩具として発売したトミカは、精巧な作りで大人にも人気を博し、国内ミニカー市場でシェアトップ。同社の調査では国内での認知度は9割に至り、累計5億7400万台を売り上げた(2013年3月時点)。 トミカ値上げの一因は、原材料の価格上昇だ。特に影響が大きかったのが、ボディの主原料である亜鉛合金。直近の5年間で1.5倍に値上がりしたという。 だが、原材料価格以上に大幅上昇したのが、生産国であるベトナムの人件費だ。当初トミカは東京・葛飾区の工場で生産していたが、92年に中国