今回は、systemdの初期化時間を短縮するチューニング方法を解説する。systemdのデフォルト値は、汎用のLinuxディストリビューションを想定しているため、必ずしもWSLでの利用に最適化されていない。ここでは、初期化時間の長いユニットを探し、不要なユニットを削除するための方法を解説する。 なお、systemdの基本的なことに関しては、前々回記事「第18回 systemd 基本編」および前回記事「第19回 systemd コマンド編」を参照されたい。 なお、評価には、Windows 11 Ver.22H2とWSLディストリビューションとしてはUbuntu(22.04.2 LTS)を利用した。Linuxカーネルのバージョンは、5.15.90.1-microsoft-standard-WSL2である(写真01)。 写真01: WSLディストリビューションはUbuntu(22.04.2 LT