常識破るシステム改革 「世界トップレベル研究拠点」=1=の一つとして発足した東京大カブリ数物連携宇宙研究機構(Kavli IPMU)=2=は、11年で世界をリードする研究所に成長した。背景に大学組織の常識を破るシステム改革がある。近年指摘される日本の科学研究停滞を解決するカギもありそうだ。10月まで11年間、初代機構長を務めた村山斉教授(54)に道のりを聞いた。【聞き手・須田桃子、写真・手塚耕一郎】 --機構長交代の10月の記者会見で、自身の立場を「中小企業の社長」に例えたのが印象的でした。
常識破るシステム改革 「世界トップレベル研究拠点」=1=の一つとして発足した東京大カブリ数物連携宇宙研究機構(Kavli IPMU)=2=は、11年で世界をリードする研究所に成長した。背景に大学組織の常識を破るシステム改革がある。近年指摘される日本の科学研究停滞を解決するカギもありそうだ。10月まで11年間、初代機構長を務めた村山斉教授(54)に道のりを聞いた。【聞き手・須田桃子、写真・手塚耕一郎】 --機構長交代の10月の記者会見で、自身の立場を「中小企業の社長」に例えたのが印象的でした。
早稲田大学の政治経済学部の一般入試で2021年度から数学が必須科目となった。英語・国語・社会のいわゆる「文系科目」だけの受験はできなくなる。私立文系の人気学部が改革に踏み切った狙いは何か。数学の知識や素養の必要性が高まっているのか。数学を巡る最新状況について聞いた。【聞き手・伊藤和史】 偏った受験指導を変えたい 須賀晃一・早稲田大政治経済学部長 変わっていく時代をリードする人間を我々は輩出しなければいけない。そのために、早稲田大学のなすべきことは何か、その中で政治経済学部をどう改革していくか--という議論から出てきた入試改革だ。 政経学部(政治学科・経済学科・国際政治経済学科)では2019年度から公共哲学、政治分析入門、それに数学の知識が必要な統計学やミクロ・マクロ経済学入門などが初年度で3学科共通の必修科目になる。04年度発足の国際政経学科で先行して必修としてきた科目で、これを学部全体に
東京大が12月から、国内6773万人分の健康診断、医療費、生活習慣などのデータを集計した分析・支援ウェブサイトを運用する。1399の健康保険組合(2946万人)と、中小企業の全国健康保険協会(協会けんぽ、3827万人)が持つデータを統合することで、業界別・地域別の健康状態の傾向や、どの健保組合がどれぐらい医療費を使い、どんな対策を取っているかを比較検討できる。病気の予防や医療費適正化のための政策立案に活用が期待される。専門家によると、世界で初めての試み。 この「データヘルス・ポータルサイト」は厚生労働省の補助金で東京大政策ビジョン研究センターの「データヘルス研究ユニット」(仮称)が構築した。がんや高血圧症など疾病別の医療費、年次や年齢による医療費の変化、血糖値やメタボなど健診の結果分析・実施率、運動や喫煙など生活習慣の調査結果といったデータが一つのサイトに統合・分析され、一目で分かるように
科学者は間違える。野口英世は黄熱病菌を見つけたと思いこんだまま、その黄熱病に倒れた。病原体は菌でなくウイルスで、当時の顕微鏡では見えるはずがなかったのに「見えて」しまったのだという。火星の「運河」をはじめ、そういう例は数多い。 個人でなく科学界全体が間違えた例もある。1966年に旧ソ連の科学者が「水の特殊な状態」として提唱した「ポリウオーター」は世界で認められ、多くの関連論文も出た。しかし徐々に反論が増え、7年後に破棄される。関連特許で大もうけという欲が、長期化した原因とも言われている。 「科学絶対神話」という言葉が、科学を絶対と思い込む行いへの皮肉だとしたら、それは正しい。しかし「科学の絶対性」を科学者が信じているという意味なら、それこそありえない「神話」だ。「正しさは確率であり、絶対はない」と骨身にしみているのが科学者。だから科学的になるほど「絶対」という言葉を使いたがらない。
すまいりーきくち 1972年、東京都生まれ。お笑い芸人として活動していた1999年から10年以上、身に覚えのない殺人事件の犯人だとインターネット上に書き込まれ続けた。自身の経験をまとめた著書「突然、僕は殺人犯にされた」(竹書房)を出版。ブログでも積極的に発信している。 川崎市の多摩川河川敷で中学1年の少年(13)が刺殺体で見つかった事件で、真偽が不明な「犯人」情報がインターネット上であふれ出した。根拠の無い情報が原因で10年以上にわたってインターネット上で「殺人犯」と誹謗(ひぼう)中傷を受け続けたお笑い芸人のスマイリーキクチさん(43)は自身のブログ内で「自分の言葉と行動に『責任』を持とう」と呼びかけ話題になった。 インターネット上で犯人探し、「私的制裁」が横行する現状をスマイリーキクチさんはどのように見ているのか。発言の根底にはネット上の中傷による「加害者を減らしたい」という思いがあると
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