ソフトウェアエンジニアリングの発展に人生をささげているグラディ・ブーチ氏は、人類とコンピュータは相互補助的に共同で進化しているのだと話す。すでに賢者の風格さえ感じさせる同氏に、その目に映るソフトウェアの未来について聞いた。 IBMがWebSphere、Lotus、Tivoli、DB2に続く5番目のブランドとしてRational Softwareを買収したのが2003年。1981年の創業以来、ソフトウェアエンジニアリングの方向性に大きな影響を与えてきた同社は、IBMの5大ブランドとなった後も、「ソフトウェアの開発と導入に依存する組織の成功を保証する」という基本的な使命を忘れずにいる。 このRationalを語る上で、外すことのできない3人の存在をご存じだろうか。グラディ・ブーチ、イヴァー・ヤコブソン、ジェームズ・ランボー――俗に「スリーアミーゴス」と呼ばれる彼らは、かつて、それぞれのオブジェ