この記事は、「日経ビジネス」Digital版で4月19日からスタートする新コンテンツ「日経ビジネスベーシック」からの転載です。詳しくは こちら。 来年4月、消費税率は8%から10%に引き上げられる予定です。ところが、景気の先行き不安を理由に、安倍晋三首相は引き上げを先送りするのではないかという観測が流れ始めました。 ところで、個人が国に支払う税金としては、毎月の給与などから支払う所得税も重要です。消費税と所得税は、どのような特徴があり、なぜ区別して徴収されているのでしょうか。 所得税は、所得の大きさに応じて支払う税金です。所得に税率をかけて税金の額を算出しており、日本では、所得が多いほど税率が高くなる累進課税を導入しています。なお、所得税は税金を負担する個人が政府などに直接支払う税金なので「直接税」と呼ばれています。 所得税のメリットは、高額所得者から多くの税金を集め、低所得者からは税金を