軽快なリズムとともに 順番を守るよりも 何のためのルールか 列に並んでいたら、割りこまれた――。ちょっとイライラしてしまうような場面です。それが「外国人」だったら、「だから外国人は……」と無意識にレッテルを貼ってしまうかもしれない。私がそうでした。その先入観を壊したのが、新宿駅のエレベーターで出会った「踊るおっちゃん」です。突然列を無視してエレベーター前に陣取った彼。でもその次にとった行動で、「ルール」以上に大切なものについて考えさせられました。 エレベーター前の行列 土曜日の夕方。新宿駅はベビーカーを押していると緊張するほど慌ただしい雰囲気でした。 新宿線のホームに降りるエレベーターの前には列ができていました。エレベーターは1機しかないため、休日は特に混んでいます。このときは私を含めて3台のベビーカーを押した人と、数人の男女が列に並んでいました。 「今日は何回目で乗れるかな……」。覚悟を