10年前、呉智英氏の『はだしのゲン』解説について書きました。 (呉)氏は「長年、『はだしのゲン』を愛読し、そのすばらしさをあちこちに書き、大学でマンガ論の講義のテキストとして使っている」そうなのですが、同時に、『はだしのゲン』の評価がある「定説」に支配されていることを憂えています。その「定説」とは、「『はだしのゲン』は反戦反核を訴えたマンガであり、反戦反核を訴えたマンガはそれ故に良いマンガであり、反戦反核の思想は正しい思想である」というものだ、と呉氏は言います。しかし、氏は、この定説の前提となっている「反戦反核の思想は正しい」ということに対して疑問をなげかけ、反戦反核という思想は「正しいとは言えず、かといってまちがっているとも言えない」と言います http://www.geocities.co.jp/CollegeLife/6142/comics/hadashi.html 6年前、産経新聞