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大塚英志に関するImamuのブックマーク (186)

  • 兵器への偏愛が生んだ一編の批評|ちくま新書|大塚 英志|webちくま

    戦時中、少なからぬ人々が、頭上を飛ぶB-29を見て「美しい」という言葉を残していました。人を殺す兵器を見て美しいと感じる、その感覚と深く向き合った『B-29の昭和史』の書評を、大塚英志さんに執筆していただきました。PR誌「ちくま」に掲載したものより少し長い、完全版です。 ぼくは言うまでもなく「おたく」の類だが、ミリタリー方面には疎く、手先が不器用でプラモデルも苦手だ。模型雑誌に一瞬手を出した時があったが、もっぱら海洋堂の綾波レイのガレージキットの情報が目当てで、買って箱ごと観賞用に飾るだけだった。それでもナチスドイツの戦車や飛行機の模型写真に思わず見とれる時があった。思想的にはぼくはベタなサヨクだが、その「思想」に反して、兵器のデザインを「美しい」と思うことがある。ぼくと比較するのはあまりに不遜だが、宮崎駿もその左派的発言とミリタリーマニアぶりの解離はよく知られている。若き日の宮崎がミリタ

    兵器への偏愛が生んだ一編の批評|ちくま新書|大塚 英志|webちくま
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    Imamu 2023/07/27
    若林宣『B-29の昭和史――爆撃機と空襲をめぐる日本の近現代』書評
  • さいきん「批評家」を名乗らなくなったわけ|綿野恵太

    マガジンを始めるにあたって、モチベーション的なものを書いた記事を書こうと思ったら、どんどん脱線してしまい、よくわからない文章になってしまいましたが、とりあえず置いておきます。すみません。当は飼いの個人的な話だけを書こうと思ってたんですが、急に批評の悪口が止まらない怖い人みたいになってしまった……。 とりあえず、目標は月二回以上の更新。おもな内容は過去の論考やエッセイの掲載です。それでも良いという奇特な方は、よろしくお願いします。 (6/13追記、いぬのせなか座山さんへ。Twtterでのご注釈ありがとうございます。雑な感じでご紹介してしまい、申し訳ないです。とはいえ、『言語表現を酷使する(ための)レイアウト』とても面白かったです。アンテナが鈍くてこれまでよくわかってなかったのですが(なんで吉の「喩としての聖書」に着目してるんやろ、とか)、保坂和志の影響やワークショップといったこれまで

    さいきん「批評家」を名乗らなくなったわけ|綿野恵太
    Imamu
    Imamu 2023/07/08
    「むかし批評家の大塚英志氏の本を編集していたときも、営業部の人間から「絶対に文芸批評みたいな本にしないで!」としつこく注文を受けた。本屋さんに並ばなくなるから、という理由だった」
  • 特撮とテロル 第1回 | 文藝春秋 電子版

    『シン・仮面ライダー』で庵野秀明は一体、何に反抗したのか。山上徹也と木村隆二という二人の“テロリスト”の声はなぜ黙殺されるのか。山口二矢からネオ麦茶、加藤智大、青葉真司までテロルの系譜を辿る、批評家・大塚英志氏による短期集中連載第1回。 ◆◆◆ 二つのライダーと“封印小説” 二つの新しい『仮面ライダー』が思わぬ拒否反応にあっている。 一つはAmazonプライムで最近配信された白石和彌監督の『仮面ライダーBLACK SUN』、もう一つは庵野秀明監督の『シン・仮面ライダー』である。ともに『仮面ライダー』50周年を記念しての大作で、無論、評価する声も少なくないし、庵野作品はそもそも毀誉褒貶が極端に分かれるものではある。 『シン・』の方は公開直後、一部のYouTuberらによってネガティブ評価が誘導され、その後、NHKで放送されたメイキングのドキュメンタリーが分水嶺となって好意的な評価に転じた印象

    特撮とテロル 第1回 | 文藝春秋 電子版
  • 【書評】『土偶を読む』人文知と情報論的知の対話の可能性を持つ貴重な試み

    書評】『土偶を読む 130年間解かれなかった縄文神話の謎』/竹倉史人・著/晶文社/1870円 【評者】大塚英志(まんが原作者) 考古学や縄文研究の非アカデミシャンによって書かれた書の憤る、アカデミズムのいやらしいほどの排他性を著者以上に身を以て日々経験している身としては、その正当性に限れば誰より深く同意する。しかし書を実際に読んでみるとそこにあるのは在野VSアカデミズムだけでなく、人文知と情報論的知の乖離という、もう一つの問題ではないか、とも感じた。 書へのアカデミズムの側の批判として説得力を持つのは土偶のモチーフの変遷、つまりその様式がいかなるプロセスで成立してきたかという考古学の蓄積が無視されている点だ。 デザイン的に「シンプルな造形」を任意に「原型」を設定することは、AIの研究者などがローデータを入力するための枝葉を落とし整理する手続きにそれこそ「似て」いる。カタチをデジタル

    【書評】『土偶を読む』人文知と情報論的知の対話の可能性を持つ貴重な試み
    Imamu
    Imamu 2023/05/11
    「在野VSアカデミズムだけでなく、人文知と情報論的知の乖離という、もう一つの問題」
  • アニメと英霊 第1回 | 文藝春秋 電子版

    天皇・神話・震災……なぜ日のサブカルチャーは右傾化するのか? 新海誠監督『すずめの戸締まり』(2022年)、海上自衛隊と『ONE PIECE』、庵野秀明総監督『シン・ゴジラ』(2016年)などを論じた、批評家・大塚英志氏による短期集中連載第1回。 ◆◆◆ 「残念ながら日教養の原点はジャンプ」 この原稿は一通のSNSの投稿から始まる。 1月2日、防衛省海上自衛隊(@JMSDF_PAO)とあるアカウントに、甲板の先端に旭日旗を掲げ「正義」と背に白く描いたTシャツ姿で腕を組む隊員たちの写真とともに「今年も専心職務の遂行にあたります!」とのコメントがSNSに投稿されたのだ(現在は削除)。その後ろ姿からは学園祭ノリの幼さ、あるいは元ヤン的なドヤ顔が透けて見える気がして、自衛隊文化とは今はこんな感じなのかと一瞬思い、そしてその元ネタが『少年ジャンプ』の人気まんが『ONE PIECE』にあると思い

    アニメと英霊 第1回 | 文藝春秋 電子版
    Imamu
    Imamu 2023/03/13
    「アニメやまんがの借用で事足りると思い込む政治が「浅い」」「「浅い」表層の下にいささか安直にもう一層、「古層」を用意する」
  • 【書評】『地下出版のメディア史』表と裏を越境することで人文知は更新されるか

    書評】『地下出版のメディア史 エロ・グロ、珍書屋、教養主義』/大尾侑子・著/慶應義塾大学出版会/4950円 【評者】大塚英志(まんが原作者) 梅原北明と聞けば、ぼくより上の世代はにやりとするだろうが、書は八九年生まれの著者によって書かれ、その学術的意義や研究書としての細部への目配りには別の誰かが評価すればいいが、近頃、気になるのはこの研究のことを言うわけでないが、かつての「在野」で自明のことであった人や領域や事象がアカデミズムにあたかも新しいことのように「発見」される傾向だ。そして、それがあたかも従来の硬直したアカデミズムの更新に寄与するようにしばしば語られる。 ぼくの世代の印象であれば、梅原北明やカストリ雑誌は、総会屋雑誌あたりで屈折しまくった左派だか右派だかわけのわからない人々が熱心に論じていた対象で、その上に得体の知れない「在野の」などと穏当に形容のしようのない怪物じみた蒐集家が

    【書評】『地下出版のメディア史』表と裏を越境することで人文知は更新されるか
    Imamu
    Imamu 2022/05/20
    何故か話題の
  • 大塚英志 原作『東京オルタナティヴ』が歴史オタク大歓喜モノだった|倉本菜生(ライター・編集者)

    ヤングエースで連載中の『東京オルタナティヴ』(原作:大塚英志 作画:西川聖蘭)が久々にグッとくる作品だった。 原作者は『多重人格探偵サイコ』で知られる大塚英志氏。 大塚さんが原作なら間違いなくおもしろいだろうと思ったら、案の定おもしろかった。案の定おもしろかったけど、8割くらい理解できなかった。 誰か情報を整理して! とググっても、ろくな感想が出てこない。 なので、読者を増やして考察してもらおう!! と他力願なやり方をすることに決めた。 ここから43話まで読めるので、ぜひ読んでほしい。 「ミステリー」「タイムリープ」「歴史修正」「刑事モノ」 これらが好きな人には刺さる作品。 TBS系の刑事ドラマ『ケイゾク』や『SPEC』が好きだった人にもオススメできる。 だがしかし、「一般ウケは絶対しないだろうなァ」と思うくらい難読なマンガでもあった。 ネタバレはなるべく避けつつ、つらつらと感想を書いて

    大塚英志 原作『東京オルタナティヴ』が歴史オタク大歓喜モノだった|倉本菜生(ライター・編集者)
  • 【書評】読む側のリテラシーが強く問われるリベラルなメディア論

    書評】『コンヴァージェンス・カルチャー ファンとメディアがつくる参加型文化』/ヘンリー・ジェンキンズ著 渡部宏樹、北村紗衣、阿部康人・訳/晶文社/4070円 【評者】大塚英志(まんが原作者) ヘンリー・ジェンキンズさんとは一度だけ友人のマーク・スタインバーグからぼくと同じ頃「物語消費論」と同じようなことを書いていた人がいるよ、と引き会わされた。 彼は『スタートレック』の二次創作文化を題材にしたファン参加の文化論を展開していたが、一方では映像のメディア展開に関わっていて、その点がメディアミックスのインサイダーでもあるぼくと「似ている」という印象をマークが持ってくれた。 しかし、そういう資主義システムに奉仕する参加型文化には隠れた政治性がある、とぼくたち現場の人間は経験上知っている。ジェンキンズさんはだから民主主義のツールとしてファン参加型文化のスキームを援用しようとし、書はその双方の衝

    【書評】読む側のリテラシーが強く問われるリベラルなメディア論
    Imamu
    Imamu 2021/06/18
    ヘンリー・ジェンキンズ著『コンヴァージェンス・カルチャー ファンとメディアがつくる参加型文化』「ファン参加論に肯定的にはなれなかった」「そもそもこの国では本書はBL論での引用に落ちつくという予感も」
  • コロナ禍で肥大化する官僚組織という巨大なブルシット・ジョブ機関 | マネーポストWEB

    書評】『ブルシット・ジョブ クソどうでもいい仕事の理論』/デヴィッド・グレーバー・著 酒井隆史、芳賀達彦、森田和樹・訳/岩波書店/3700円+税 【評者】大塚英志(まんが原作者) 大学を出てから組織に属さず気侭に生きてきて、普通の人なら定年が視野に入るいい年になってから官製の研究機関に形だけ籍を置き観察の機会を与えられたのは、この国の官僚組織が著者の言う巨大なブルシット・ジョブ(BSJ)機関だということだ。 前例や書式やただひたすら書類上の微細な整合性を追求し、しかし誰一人「全体」どころかもう少し短いパースペクティヴさえ持たず、そのために残業や徹夜を強いられ、それがうっかり時の権力者の放言の辻褄合わせともなれば人一人ぐらいの自死さえ要求される。 忖度や根回しや御説明やお伺いや、あるいはワーキングチームやらタスクフォース小池百合子が喜びそうなカタカナの会議が乱立し、またそのための書類をつく

    コロナ禍で肥大化する官僚組織という巨大なブルシット・ジョブ機関 | マネーポストWEB
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    Imamu 2021/02/11
    「何も生み出さず、しかし社会的地位と収入はエッセンシャルワーカーに比し圧倒的に高いBSJの人々の自身の仕事への嘆きは、自慢でしかない」「ある日突然、ソ連がなくなったようにこの国が消えても不思議ではない」
  • 【大塚英志氏書評】もはや日本の文学は周回遅れになった

    書評】『パチンコ 上・下』/ミン・ジン・リー・著/池田真紀子・訳/文藝春秋/各2400円+税 【評者】大塚英志(まんが原作者) 今年ならミン・ジン・リー『パチンコ』でもいいし、去年ならポン・ジュノの映画『パラサイト』、少し前ならゾンビアニメ『ソウル・ステーションパンデミック』と、韓国小説や映像に触れる度に思うのは、韓国にはまだ描くべきものが歴然としてある、ということだ。 個人のミニマムな世界では描き得ない歴史やあるいは「格差」などという妙に社会学的な言い方に収めないで「階級」を、ゾンビアニメを以てさえ毅然と描く姿を見る時、「文学」や「映画」を社会が必要としているようでひどく懐かしい。 それは中国SFにも言える。しかもそれら東アジアの表現は怯むことなく、一周先の資主義と結びつき、世界化している。『パラサイト』だけの話でなく、文革を描くSF『三体』が平然とNetflixと結びつく。そのこ

    【大塚英志氏書評】もはや日本の文学は周回遅れになった
    Imamu
    Imamu 2021/01/05
    ミン・ジン・リー『パチンコ』/映画『パラサイト』/ゾンビアニメ『ソウル・ステーションパンデミック』
  • 大塚英志が語る、日本の大衆文化の通史を描く意義 「はみ出し者こそが権力に吸収されやすい」

    太平記から漫画、模型、アニメ、ボーカロイドまで、日の大衆文化の通史を一冊ので描き切った日文研大衆文化研究プロジェクトによる書籍『日大衆文化史』(KADOKAWA)。 大塚英志氏 このでは、漫画の鳥獣戯画起源論など、現代の日文化が中世や近世にルーツを持つとする説は、戦時下に政治的に必要とされて「創られた伝統」だと退けた上で、それとは別に一貫して存在してきた運動を描いていく。 「お約束」や共通前提(歌舞伎でいう「世界」)を踏まえながら新要素(同じく歌舞伎でいう「趣向」)を入れて作品が生み出されていくという、二次創作的とも言える仕組みこそが「文化」であり、それは有象無象の大衆=民俗学者の柳田國男がいう「群れとしての作者」が担ってきた、という見立てのもとで見えてきた「日」「大衆」文化史の姿とは――主筆を務めた国際日文化研究センター教授・大塚英志氏に訊いた。 『日大衆文化史』は通史を

    大塚英志が語る、日本の大衆文化の通史を描く意義 「はみ出し者こそが権力に吸収されやすい」
    Imamu
    Imamu 2021/01/02
    「アンカーに「見通すことを恐れない」ライターを並べた」「主体的な情報の担い手としてのアマチュアから動員される素人への転換」「「はみ出し者」こそが権力に吸収されやすい」
  • 戦時下の「共助」論|「ていねいな暮らし」の戦時下起源と「女文字」の男たち|大塚 英志|webちくま(1/5)

    図1 国会図書館の「自助・共助・公助」検索結果(2020年9月7日時点) 2011年の東日大震災の影響でこの時は自然災害への自助・共助を求め公助の限界を説く論考も登場するが、そもそも阪神淡路大震災の時にはなかった自然災害自己責任論が安倍政権下で増えるのは、政権の政策とやはり関わりがあると考えていい。第二次安倍政権における「自助・共助・公助」論は、社会保障の見直し論が中心的な用いられ方である。「自助・共助・公助」論はその意味で、新自由主義的自己責任論を意味する「安倍用語」と言えるのかもしれない。 †「自助」「共助」「公助」の出自 しかし、すこし振り返ってみれば「自助・共助・公助」の3語は日語としてはそれぞれ出自が違うことに気付く。 「自助」は明治初頭、サミュエル・スマイルズの『自助論(Self-Help)』が『西国立志編』として翻訳出版されて広がり、自由民権運動の政治結社「自助社」あたり

    戦時下の「共助」論|「ていねいな暮らし」の戦時下起源と「女文字」の男たち|大塚 英志|webちくま(1/5)
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    Imamu 2020/09/13
    「翼賛体制下に於ける「共同」は一方では「隣保共助」という生活単位の「共同」化を求めるが、同時に身体そのものを「共同」して駆動する「機械」たれとも求めてくる」
  • 「ていねいな暮らし」の戦時下起源と「女文字」の男たち|「ていねいな暮らし」の戦時下起源と「女文字」の男たち|大塚 英志|webちくま(1/4)

    5月4日、厚生労働省が新型コロナウィルスを想定した「新しい生活様式」を公表しました。感染対策のために、「手洗いや消毒」「咳エチケットの徹底」といった対策を日常生活に取り入れることだけでなく、会話や事、働き方など様々な領域における行動について指針を示しています。 この「新しい生活様式」という言葉から、戦時下に提唱された「新生活体制」を想起するという大塚英志さんに、エッセイを寄せていただきました。 テレビの向こう側で滔々と説かれるコロナ下の「新しい生活様式」なる語の響きにどうにも不快な既視感がある。それは政治が人々の生活や日常という私権に介入することの不快さだけではない。近衛新体制で提唱された「新生活体制」を想起させるからだ。 かつて日が戦時下、近衛文麿が大政翼賛会を組織し、第二次近衛内閣で「新体制運動」を開始。その「新体制」は、経済、産業のみならず、教育文化、そして何より「日常」に及ん

    「ていねいな暮らし」の戦時下起源と「女文字」の男たち|「ていねいな暮らし」の戦時下起源と「女文字」の男たち|大塚 英志|webちくま(1/4)
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    Imamu 2020/05/22
    花森安治 服飾(a)女性目線(生活,日常)/服飾(b)政治 「政治を日常の細部に、いわば女文字で落とし込んだ」/太宰治「十二月八日」by短編集『女性』1942
  • 東京新聞:「感情」で社会築けぬ 新刊で「天皇制の断念」を主張 大塚英志さん(批評家):土曜訪問(TOKYO Web)

    天皇制を断念しよう-。批評家の大塚英志(えいじ)さん(60)は四月に刊行した『感情天皇論』(ちくま新書)で、そんな主張をした。「天皇制はわれわれが公共性をつくることを妨げている」。日で民主主義を機能させるために、導き出した結論だという。 「近代より前の庶民は村の中で人生を終えることができた。誰かとすれ違ったら、あの人は誰ってすぐに分かる」。そんな暮らしは明治以降に一変した。「村から東京にやってきたら、隣の人が何を考えているかも分からない。そういう状態から、社会はどうあるべきかという公共性をつくらなければいけなかった」 社会を築くためには言葉を闘わせ、ともに暮らせる条件をさぐる必要がある。「それが『みんなが天皇を好きだから』でおしまいになった」。戦前・戦中には「天皇」という言葉によって、国民は不合理な政策も受け入れるようになる。

    東京新聞:「感情」で社会築けぬ 新刊で「天皇制の断念」を主張 大塚英志さん(批評家):土曜訪問(TOKYO Web)
  • 感情が政権と一体化、近代に失敗しすぎた日本 大塚英志:朝日新聞デジタル

    「泣ける」「感動する」――。そんなキャッチフレーズがあふれている。政治家は怒りや敵意をむき出しにし、天皇陛下が退位の意向をにじませた「お気持ち」に国民の多くが共感した。私たちの社会を「感情」が支配してはいないか。私たちは「感動」にどう向き合えばいいのか。『感情化する社会』(太田出版、2016年)の著者でまんが原作者・批評家の大塚英志さんに聞いた。 ――社会の至るところで、感情がむき出しになっているように見えます。 「感情によって共感し、非言語的な関係を作っていくというのは、近代以前の社会から普遍的にあったものです。むしろ、言語的なコミュニケーションで他者と理解しあうということの方が近代の新しい作法ですよね」 「よく学生たちに、『近代とは何か』と説明するときは、こんな話をします。近代以前の小さな村で、田んぼのあぜ道を向こうから誰かが歩いてきたら、名前どころか、その家が田んぼを何町歩持っていて

    感情が政権と一体化、近代に失敗しすぎた日本 大塚英志:朝日新聞デジタル
  • セゾン文化はオタク消費に飲み込まれた:日経ビジネスオンライン

    無印良品、ファミリーマート、パルコ、西武百貨店、西友、ロフト、そして外チェーンの吉野家——。堤清二氏が一代でつくり上げた「セゾングループ」という企業集団を構成していたこれらの企業は、今なお色あせることはない。 日人の生活意識や買い物スタイルが大きな転換期を迎える今、改めて堤氏とセゾングループがかつて目指していた地平や、彼らが放っていた独特のエネルギーを知ることは、未来の日と生活のあり方を考える上で、大きなヒントとなるはずだ。そんな思いを込めて2018年9月に発売されたのが『セゾン 堤清二が見た未来』だ。 連載では、堤氏と彼の生み出したセゾングループが、日の小売業、サービス業、情報産業、さらには幅広い文化活動に与えた影響について、当時を知る歴史の「証人」たちに語ってもらう。 連載第5回目に登場するのは、国際日文化研究センター教授の大塚英志氏。堤清二氏は経営者でありながら、社会の未

    セゾン文化はオタク消費に飲み込まれた:日経ビジネスオンライン
  • 堤清二はネット社会の問題を予言していた:日経ビジネスオンライン

    無印良品、ファミリーマート、パルコ、西武百貨店、西友、ロフト、そして外チェーンの吉野家――。堤清二氏が一代でつくり上げた「セゾングループ」という企業集団を構成していたこれらの企業は、今なお色あせることはない。 日人の生活意識や買い物スタイルが大きな転換期を迎える今、改めて堤氏とセゾングループがかつて目指していた地平や、彼らが放っていた独特のエネルギーを知ることは、未来の日と生活のあり方を考える上で、大きなヒントとなるはずだ。そんな思いを込めて2018年9月に発売されたのが『セゾン 堤清二が見た未来』)だ。 連載では、堤氏と彼の生み出したセゾングループが、日の小売業、サービス業、情報産業、さらには幅広い文化活動に与えた影響について、当時を知る歴史の「証人」たちに語ってもらう。 連載第5回目に登場するのは、国際日文化研究センター教授の大塚英志氏。堤清二氏は経営者でありながら、社会の

    堤清二はネット社会の問題を予言していた:日経ビジネスオンライン
  • 今の経営者はなぜ「月」の夢しか抱けないのか:日経ビジネスオンライン

    今の経営者はなぜ「月」の夢しか抱けないのか:日経ビジネスオンライン
  • 【大塚英志氏書評】手塚治虫漫画を思想宣伝の道具にするな

    書評】『手塚マンガで憲法九条を読む』/マンガ・手塚治虫 解説・小森陽一/子どもの未来社/1500円+税 【評者】大塚英志(まんが原作者) 憲法九条を変えるべきではないという書の政治的立場にぼくは賛同する。しかし、その上で、書のようにその学習教材として直截の手塚作品を読ませることには違和を表明する。 手塚作品は確かに戦争を主題としたものが少なからずある。しかし手塚の表現は、まんががプロパガンダのツールであった歴史からの離脱として立ち上がった。例えば、書の解説で野上暁が言及した「勝利の日まで」は、手塚の戦争体験の反映としてのみ論じられるがそれは狭い理解だ。 この作品は大政翼賛会が主導した戦時下のメディアミックス「翼賛一家」の自発的な二次創作として描かれ、同時期の「防空」を題材とした教育映画のまんが版として目論まれている。そのことはいずれにまとめるが、「勝利の日まで」は、戦時下の少年で

    【大塚英志氏書評】手塚治虫漫画を思想宣伝の道具にするな
  • 第4回:「停滞する今」のことを考えていたのではないが、考えていたことにする7月 - 平成30年論 | ジセダイ

    月一回の掲載と言いながら、しばらく滞っていたのは、何かを考えていたのではなく、そういうことが書いてあるとわかっていながら、泥沼であることはわかっているので遠ざけていた、戦時下の陸軍と東宝の映画資料にとうとう手を出して、案の定、深みにはまってしまったからだ。次から次へと調べることが出て来る。まあ、楽しいったらありゃしない。資料の落札で、100万近く久々に使ったし。 資料というのは、戦時下上海で東宝が陸軍の指示で行った文化工作の詳細を、お金の動きまで記録した東宝上層部への報告書を含む戦時下東宝の内部資料だ。それを補完する資料を手に入れて、「体」を持っている持ち主とセットにして資料の全体像が復元できた。この映画会社が当に国策工作機関だったのだと生々しく伝わってくる。 工作の内容はえげつないというか、上海に侵攻した陸軍が偽装中国映画を、東宝を介して制作させた記録だ。公開すると、中国映画として製

    第4回:「停滞する今」のことを考えていたのではないが、考えていたことにする7月 - 平成30年論 | ジセダイ
    Imamu
    Imamu 2018/08/18
    「山口昌男の『「敗者」の精神史』サブカル版でも」「「若者」の自己像が「敗者」から「被害者」に変わったのかも」「本当は、いまの人は皆「被害者」という立ち位置を好むという話でなく、常に「観戦者」である」