漫画や写真など、あらゆるコンテンツに「ダウンロード違法化」の対象範囲を広げる「著作権法改正」の議論の流れについて、知的財産法の研究者らが検証するシンポジウムが3月17日、明治大学駿河台キャンパスで開かれた。 明治大学研究・知財戦略機構顧問で、東京大学名誉教授の中山信弘氏は冒頭、いったん見送りとなったダウンロード違法化拡大案について「規制の網が細かすぎて、マグロもメダカも一網打尽にするようなものはよろしくない、という考えが(研究者の間で)強かった」と話した。 ●過剰でもなく、過少でもない規制を ダウンロード違法化拡大を盛り込んだ著作権法改正案は、いわゆる海賊版サイト対策の一つとして検討されていたが、研究者や漫画家などから「ネット利用を萎縮させる」という批判・反対が相次いだ。自民党の部会で承認されたが、総務会で差し戻されたあと、3月13日に正式に見送りとなった。 一方で、海賊版サイト対策が、切