[東京 8日 ロイター] トヨタ自動車7203.Tの2010年3月期は営業赤字幅がさらに拡大する見込みで、大幅減益ながら100億円の黒字確保を計画するライバルのホンダ7267.Tと対照的な内容になった。 トヨタはホンダに比べて過剰な生産能力を抱えており、需要の回復が見込めない中で重荷になっている。固定費負担を減らすため、いずれ生産設備の統廃合に踏み切らざるをえなくなる可能性もあるが、トヨタは将来的な需要の拡大に備え、生産能力の削減には否定的だ。 <象徴的な米国とロシアでの決断> トヨタの渡辺捷昭社長は8日の決算会見で「(社長に就任してからの)この4年間、世界市場の急拡大に対応してきたが、昨年中盤から急激に世界経済が変化した。問題や課題を解決する決定度とスピードが十分ではなかったと率直に反省している」と語った。 トヨタの生産能力は現在約1000万台。10年3月期は650万台の販売を計画してお
トヨタ自動車がホンダの「インサイト」を本気でつぶそうとしている──。自動車を担当する記者の間で今、こんな見方が広がっている。 トヨタは今年5月、3代目となる新型「プリウス」を投入する。同社の複数の首脳は当初、現行モデルよりも高い価格に設定すると話していたが、発売が近づくに従ってトーンが変化。最低価格を現行より引き下げることを示唆し始めた。 変化の背景にあるのは、ホンダが2月に発売したハイブリッド車「インサイト」の存在。189万円からという、現行の「プリウス」よりも50万円程度安い価格が受け、約1カ月で月間販売目標の3倍以上を受注するヒットとなった。 トヨタ関係者は「189万円は安い。あの価格は意識しないわけにいかない」と打ち明ける。さらにトヨタは新型「プリウス」発売後も現行モデルを値下げして併売し、対「インサイト」シフトを強化する。 対抗意識は価格以外の面にも垣間見える。トヨタにしては珍し
不況などどこ吹く風。ホンダ鈴鹿工場は今、ホンダの新型ハイブリッド車(HEV)インサイトの量産に忙しい。生産台数は1日600台が公表数字だが、730台近く生産する日も少なくない。1分に1台のペースだ。「4月から導入されるエコカー減税を待って新車登録するお客さんも多い。3月後半から4月にかけてどれだけ生産できるかが勝負」とホンダの福井威夫社長も力が入る。 インサイトは2月に発売して10日目に受注1万台を突破。「全国のホンダディーラーが1台ずつ買えば、それだけで2000台になる」(業界関係者)と皮肉る声をよそに、直近で2万台を超えた。 この人気を受けて、5月に3代目の新型プリウスを発売するトヨタ自動車も動いた。新型は排気量1・8リットルだが、1・3リットルのインサイトよりわずか16万円高の205万円に設定。さらに現行モデル(1・5リットル)はインサイトと同価格の189万円に値下げすると報じら
週刊ダイヤモンド編集部 【第116回】 2009年03月30日 トヨタの「お客様目線」に疑問符 焦るプリウスの低価格戦略 トヨタ自動車のハイブリッド車、プリウスの価格に注目が集まっている。6年ぶりのフルモデルチェンジを機に、低価格戦略を打ち出したからだ。 まず、前代未聞の奇策といわれているのが、新旧モデルの併売だ。5月の新型投入後も、233万円する旧(現行)型の内外装を簡素化し、190万円程度まで大幅に値下げして販売し続ける。 そして開発中の新型はトヨタ独自の2モーターハイブリッドシステムを進化させ燃費を約38キロメートル/リットルに向上、排気量は300cc増え1800cc、車体も大型化したので、当初は250万円程度になると予想されていた。しかし販売店への事前通達によると、おおかたの予想を裏切り、なんと205万円という驚きの価格となった。 プリウスの突然の低価格路線に憤りを隠せない
週刊ダイヤモンド編集部 【第92回】 2009年02月13日 トヨタの“ホンダ・インサイト潰し” ハイブリッド車は早くも消耗戦の様相! 2月6日、満を持して発売されたホンダのハイブリッド車「インサイト」。5人乗りで、最も安いタイプの車両価格が189万円。現行のトヨタ自動車「プリウス」に比べ、約44万円も安い。「何よりもこだわったのはコスト」(福井威夫社長)ということもあり、この価格こそが売り物だ。 ある首都圏のホンダ販売店では、6日の朝から電話での問い合わせや試乗車の申し込みが殺到、同店舗の店長は「幸先は良さそう」とまんざらでもない様子だが、「正直、油断できない。トヨタの逆襲が侮れない」とも語る。 トヨタ自動車の逆襲とは――。 周知の通り、トヨタは5月に3代目となる新型プリウスを発売する。それだけではない。何よりもホンダ勢が警戒するのは、現行(旧型)プリウスの併売というトヨタの奇策
いつ、どこが、倒れるのか――。米国製造業の象徴である自動車産業が崩壊の危機に瀕している。サブプライム問題、ガソリン高騰、原材料高の“三重苦”を受け、出口の見えない苦境だ。 「1450万台から1500万台の間で収まってもらいたい」。7月25日、2009年3月期第1四半期(4〜6月期)の決算発表の席上、ホンダの近藤広一副社長は本音を漏らす。6月の米新車販売で唯一のプラス成長だった、ホンダから出た弱気の発言。それだけ米国の自動車市場は泥沼にはまっている。 長期的な好況を背景に成長し続けてきた米自動車市場も、05年の1744万台をピークに2年連続で減少。今年は当初の1600万台割れの予想から、1500万台割れが濃厚になってきた。中でも燃費の悪い大型車の売れ行き低迷が深刻だ。今年上半期(1〜6月期)を見ると、乗用車部門の前年同期比1・7%減に比べ、ライトトラック部門は同18・3%減。6月単月なら
「キャア、なにこれ」。 その装置を初めて装着して歩いた人びとは、かつて味わったことのない感触に驚きの反応を示す。 その装置とは、ホンダが開発した「歩行アシスト」装置。二足歩行ロボット「ASIMO(アシモ)」の基礎技術を応用し、高齢者など足腰の弱った人でもスタスタ歩けるように支援する“ロボットスーツ”だ。 ホンダは、4月末に大阪で開催された総合福祉展「バリアフリー2008」にこの歩行アシストを参考出品し、来場者に試着、歩かせるという実演を初めて行なった。 実際に装着して歩いてみれば、早足や坂道の場合はアシスト装置が適切にサポートしてくれ、スタスタと負担なく歩けて心地よい。 ただ、まだ完成品とは言いがたい。急に速度を落としたり、ひざを曲げたまま止まるなど、イレギュラーな動作を行なうと、大腿部に装置による負荷を感じる。福井威夫社長も「(実用化には)自然な動きと安全性が担保される必要がある。より洗
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