<シロナガスクジラが船と衝突し、死亡するケースも確認されてきたチリ北部のパタゴニア沖を調査したところ、船を避けて右往左往するシロナガスクジラの様子がわかった...... > チリ北部のパタゴニア沖の南太平洋東部は、現生種で最大の動物「シロナガスクジラ」の夏の摂餌場であり、繁殖場でもある。またこの海域は、世界最大規模のサケの養殖場だ。1日最大1000隻が往来し、そのうち83%が養殖業に従事している。 これまでに、シロナガスクジラが船と衝突し、死亡するケースも確認されてきたが、個々の事象が十分に報告されておらず、監視が限定的で、適切に記録されていないため、「シロナガスクジラと船との衝突がどのくらい起こっているのか」、「どのような傾向があるのか」など、詳しい分析はできていない。 密集する船を避けて右往左往するシロナガスクジラ アウストラル・デ・チリ大学(UACh)や米オレゴン州立大学らの研究チー