ブックマーク / www.newsweekjapan.jp (281)

  • 故郷・東北を「かっこ悪い」と感じる自分に困る...「かっこよくなった」沖縄、台湾、韓国との違いは?

    <独自の近代ナショナリズムや自意識の形成など、台湾のナショナリズムとイデオロギーから見えてくる、日の東北について> 毎日新聞に入社3年目の02年、青森支局員だったとき、東京で「沖縄反基地運動連帯」をかかげる団体を取材した。 取材後の雑談で「米軍三沢基地や使用済み核燃料再処理施設を抱える青森の立場は、沖縄に似ている」と言うと、相手は「考えたこともなかったです。沖縄と違って、青森はなんだか、かっこ悪いですしねえ」。 「かっこ悪い」――。あまりに率直すぎる言葉に、愕然とするよりも納得させられた。私も東北を「かっこ悪い」と思ってきた。だからこそ、ちょうど30年前の春、大学進学を期に、出身地である東北・仙台を逃げ出した。東日大震災の、あの津波が来るよりもはるか前に。 私は「かっこ悪い」東北出身である。と同時に東北から逃げて、結果として震災からも逃げ得た。その自分が後ろめたく、震災の死者に罪責意識

    故郷・東北を「かっこ悪い」と感じる自分に困る...「かっこよくなった」沖縄、台湾、韓国との違いは?
  • 最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

    <火山の熱や深海の水圧、真空の宇宙空間さえ生き延びるクマムシは、驚くべきDNA修復メカニズムを備えていた> クマムシは想像を絶するほどの過酷な環境を生き延びることができる生物だが、その生命力の謎が解明される可能性が出てきた。 【動画】クマムシは宇宙の最強生物 クマムシはその愛らしい姿から、水グマやコケブタと呼ばれているが、極端な高温や低温、高圧・低圧、空気不足、放射線、脱水、さらには宇宙の真空状態に至るまで、ほとんどの生命体にとって死を招く環境に耐えることができる。 最近、学術誌『カレント・バイオロジー』に掲載された論文によれば、この頑健な生物が放射線を生き延びるメカニズムが解明された。 体長わずか0.5ミリのクマムシは、さまざまな環境で生息している。コケ、落ち葉、淡水や海洋の堆積物などに生息していることが多いが、高温の沸騰泉、ヒマラヤ山脈の頂上、水深4000メートルの深海でも発見されてい

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに
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    agrisearch 2024/04/18
    「クリプトビオシスと呼ばれる状態に入って、代謝活動を実質的に停止させることができるから…クマムシのDNA修復遺伝子は常時大量に発現しているわけではなく、放射線を検出したときに反応して発現量が上昇」
  • 健康寿命を削る「質の悪い睡眠」や「不眠」をもたらす食品とは? 睡眠前の飲食だけではなかった

    「何を」「いつ」「どんなふうに」べるかを意識して良質な睡眠を手に入れたい BIT245/ISTOCK, FRESHSPLASH/ISTOCK <健康的な生活が、健全な眠りを支える。「睡眠障害」のリスクを低下させる、質の高いと眠りの好サイクルのために心がけるべきこと> 寝る前の飲睡眠に影響した経験は誰しもあるだろう。デザートとコーヒーを楽しんだ後、午前2時になっても目が冴えているかもしれない。しかし、1日を通しての事の選択が、夜の睡眠にも影響を与えていると考えたことがあるだろうか。 アメリカではかなりの割合の人が、睡眠の質が悪く、不眠症や閉塞型睡眠時無呼吸症候群などの睡眠障害に苦しんでいる。その一方で、多くの人が脂肪分や加工品を摂取しすぎており、物繊維や果物、野菜が不足している。 私は栄養疫学の研究者として、集団レベルで習慣を調査し、健康に及ぼす影響を考察している。政府が5

    健康寿命を削る「質の悪い睡眠」や「不眠」をもたらす食品とは? 睡眠前の飲食だけではなかった
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    agrisearch 2024/03/16
    「果物、野菜、豆類、全粒穀物を十分に摂取するといった食事に関するガイドラインの推奨事項に従っていない人は、睡眠時間が短かった」
  • 「猫も人間が好き。ただ犬より愛情表現が分かりにくい」最新科学が解き明かす猫の本当の気持ち

    は社会性がなく冷淡なイメージだが、当は飼い主のことをどう思っているのか?犬との比較研究や実験による新たな発見から、の真実と上手な付き合い方が見えてきた> 動物行動学者のペーテル・ポングラッツは4匹の──クッキー、スシ、クランブルズにスティンキー──と暮らしているだけあって、のミステリアスな心を解き明かすための研究テーマには事欠かない。 ペットとして世界で人気第2位のは、人間に対してどんな感情を抱いているのか。飼い主のことをどう思っているのか。 とはいえ謎の解明を手伝ってくれる忍耐強く意欲的な大学院生は、そういない。 人間にいい子だと褒められ、ご褒美の骨をもらうためなら何だってする犬という研究対象がいるとなれば、なおさらだ。 ハンガリーのウトブス・ロラーンド大学で教鞭を執るポングラッツが研究の難しさを思い知ったのは、2005年のことだった。 を研究室に連れてきてもらったところ

    「猫も人間が好き。ただ犬より愛情表現が分かりにくい」最新科学が解き明かす猫の本当の気持ち
  • 世界で注目集める「数十年で完成する小さな森」、考案したのは日本の植物学者だった

    <広さはテニスコート1面分ほど。通常なら数百年かかる「極相」の形成を驚異的に速められる植樹方法――「宮脇方式」が世界各地に広がっている> 英ロンドン南東部の緑豊かなケイター公園で今年6月、131の木が違法伐採される事件が起きた。取り返しのつかない行為に住民は憤慨し、悲しんでいたが、その思いをバネに官民連携のユニークな復旧策が立ち上がった。 それが伐採現場近くのテニスコート1面分ほどの土地に約600の木を植え、「小さな森」(tiny forest)を作るプロジェクトだ。 環境団体のアースウォッチ・ヨーロッパ、公園の友の会、ブロムリー・ロンドン特別区(公園がある行政区)、地元議員などが中心となり、クラウドファンディングを実施。2023年11月14日までの42日間で243人から3万1927ポンド(約600万円)を集め、目標額を達成した。植樹は2024年2月24日に行われる予定だ。 植樹を主導

    世界で注目集める「数十年で完成する小さな森」、考案したのは日本の植物学者だった
  • 「アルツハイマー型認知症は腸内細菌を通じて伝染する」とラット実験で実証される

    認知症患者は2050年までに1億3900万人に達する見込み(写真はイメージです) Kateryna Kon-Shutterstock <アイルランドUCCの研究チームによるアルツハイマー病患者の糞便を健康なラットに移植するという実験で、「アルツハイマー病が糞便を介して他の個体に伝染する」可能性が示された。この研究は、新しい治療法の開発にどのような知見を与えるのか> 日における65歳以上の高齢者の割合は、9月15日時点の推計で3623万人です。総人口に占める割合は29.1%で、過去最高となりました。 超高齢社会と切り離すことのできない問題が認知症です。2022年の国民生活基礎調査(厚生労働省)によると、介護保険制度で要介護者と認定された原因は「認知症」が16.6%と最も多くなっています。25年には高齢者の5人に1人、約700万人が認知症になるという予想もあります。 とりわけ、アルツハイマー

    「アルツハイマー型認知症は腸内細菌を通じて伝染する」とラット実験で実証される
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    agrisearch 2023/11/07
    「損傷された腸壁が十分に修復されず、デスルフォビブリオ属の細菌から産出された毒素が血管に入り込み、血流に乗って脳に悪影響を及ぼしたという仮説をたてました」
  • 幻の常温常圧超伝導ニュースを超えた! 京大チームが超伝導体で「ノーベル賞級」の大発見か

    LK-99は「エネルギー問題の解決の糸口になる」と期待されたが…(写真はイメージです) Rokas Tenys-Shutterstock <韓国チームの開発したLK-99について、科学界は「常温常圧超伝導体は幻だった」と結論づけている。そんななか、67年前に予言され、理論上だけの存在だった「パインズの悪魔」を京大教授らが観測。ノーベル賞級の研究成果が発表された> 韓国チームが世界初の常温常圧超伝導体(超伝導物質)と主張する「LK-99」は、7月末に発表されて以来、「世紀の大発見か?」と世界中を巻き込む大論争になりました。 「当だったらノーベル賞級」「エネルギー問題の解決の糸口になる」とされ、超伝導体関連の株式市場まで動きましたが、世界で最も権威がある科学学術誌の一つである「Nature」は16日、オンライン版で「韓国の研究チームが開発したLK-99は常温常圧超伝導体ではない」と報じました

    幻の常温常圧超伝導ニュースを超えた! 京大チームが超伝導体で「ノーベル賞級」の大発見か
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    agrisearch 2023/08/19
    「パインズの悪魔」
  • 衛星画像で浮かび上がったウクライナ前線を縁取る巨大な悲劇

    カホフカ・ダム破壊の地球規模の影響は宇宙からでもはっきり見える(7月5日、ロシア支配下のヘルソンで) REUTERS/Jonathan Ernst <ロシア占領地とウクライナとの境界に、宇宙からも見える緑の傷と灰色の傷が。これはいったい?> ウクライナロシア軍に夏の反攻を仕掛けるなか、最新の衛星地図で、ウクライナ南部の前線をなぞるように存在する「作物が収穫されていない畑」の帯が確認された。悲劇の帯だ。 <衛星画像>灰色の傷は干上がった貯水地、緑の傷は収穫できない農作物 この画像の右に写る一筋の緑は、ウクライナ南西部に広がる未収穫の農地だ。6月にロシアの攻撃でカホフカ・ダムが決壊したときに土と一緒に流出した地雷が無数に埋まっており、危険過ぎて収穫ができない。画像の左手に灰色の傷のように見えるのは、ダム決壊で干上がったカホフカ貯水池だ。 「宇宙から見ても、ウクライナの前線がこんなにくっきりと

    衛星画像で浮かび上がったウクライナ前線を縁取る巨大な悲劇
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    agrisearch 2023/08/04
    「この画像の右に写る一筋の緑は、ウクライナ南西部に広がる未収穫の農地だ。6月にロシアの攻撃でカホフカ・ダムが決壊したときに土と一緒に流出した地雷が無数に埋まっており、危険過ぎて収穫ができない」
  • 「常におなかが空いていた...」超加工食品だけを2週間...私の体に起きた衝撃の変化

    <消えない空腹感とひどい疲労感と集中力の低下と体重増、添加物いっぱいのべ物の「破壊力」に気付かされて> 私はもともと、バランスの取れた生活を送っていた。料理好きで、手作りのべ物が中心だった。それでも、超加工品を意識的に避けることはなく、原材料よりもカロリーや表示ラベルを重視して品を選んでいたと思う。 英キングズ・カレッジ・ロンドンのティム・スペクター教授(遺伝疫学)が、超加工品の影響を調べる研究への参加者を探している──私と双子の姉妹のナンシーは今年に入って、科学研究の被験者を希望する成人の双子の登録団体、トゥインズUKからそう連絡を受けた。 スペクターのことは知っていた。彼が共同創設した個別化栄養学スタートアップ、ゾーイ社の研究に姉妹で参加したことがあったからだ。私もナンシーも科学に関心が強く、できる限り貢献したいと考えて参加することにした。 2週間の期間中、私は超加工品だ

    「常におなかが空いていた...」超加工食品だけを2週間...私の体に起きた衝撃の変化
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    agrisearch 2023/08/03
    節子、それ超加工やない。高GI食品や。https://kops-fukuoka.jp/column/49
  • まさかの誤算...人間の保護下で暮らす絶滅危惧種、「あらぬ方向」に急速な進化を遂げてしまったことが判明

    まさかの誤算...人間の保護下で暮らす絶滅危惧種、「あらぬ方向」に急速な進化を遂げてしまったことが判明 <天敵のいない環境で保護されて暮らすうちに、「天敵に捕獲されやすい」方向へと急速に進化しつつあることが研究で明らかに> オーストラリアに生息する可愛らしい有袋類「フサオネズミカンガルー」は、人類が持ち込んだ動物に捕されたり、生息地を奪われたりした結果、絶滅の危機に追い詰められた。現在では人間の手で保護されて徐々に数を増やしているのだが、その結果として「あらぬ方向」へと急速に進化してしまっているのだという。自然で生き延びられるようになってほしい、という科学者の思いに反する皮肉な流れだ。 ■【動画】保護下で暮らし続けた結果、間違った方向に進化してしまったフサオネズミカンガルー オーストラリアの南部と西部に生息するフサオネズミカンガルーは、絶滅危惧種に指定されている有袋類だ。生息数を増やすた

    まさかの誤算...人間の保護下で暮らす絶滅危惧種、「あらぬ方向」に急速な進化を遂げてしまったことが判明
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    agrisearch 2023/06/12
    有袋類「フサオネズミカンガルー」
  • 「ダライ・ラマは小児性愛者」 中国が流した「偽情報」に簡単に騙された欧米...自分こそ正義と信じる人の残念さ

    「ダライ・ラマは小児性愛者」 中国が流した「偽情報」に簡単に騙された欧米...自分こそ正義と信じる人の残念さ <チベット弾圧から世界の目をそらすため、欧米の無知と偏見に付け込んでダライ・ラマを炎上の的にさせた中国と、見事に引っかかった世界> チベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ14世に対して4月8日、世界の主要なSNSで新たな中傷キャンペーンが開始された。 と言っても、それだけなら今に始まった話ではない。抗中独立運動が拡大した1959年のチベット動乱以来、祖国を脱出したダライ・ラマは隣国インドで亡命生活を送っている。今もなおチベット人には敬愛されているが、中国政府はダライ・ラマの写真を所持することも禁じている。そして一貫して、ありとあらゆるメディアで誹謗中傷を続けている。 今回もまた「メイド・イン・チャイナ」の偽情報なのはほぼ間違いないが、不愉快な新手法があった。ダライ・ラマを、なんと小児

    「ダライ・ラマは小児性愛者」 中国が流した「偽情報」に簡単に騙された欧米...自分こそ正義と信じる人の残念さ
  • 日本発の「外来種」に世界が頭を抱えている

    <味噌汁に欠かせないあの材も「世界の侵略的外来種ワースト100」に指定されている> 近年、ブラックバスやマングースなど日の生態系を脅かす外来生物が大きな問題となっている。しかし日原産の生物の中にも、海外で環境を破壊しているものがある。 例えば国際自然保護連合(IUCN)が選ぶ「世界の侵略的外来種ワースト100」にはクズとワカメが入っている。日で古くからくず粉や葛根湯に利用されているクズは繁茂力が非常に高い多年草で、絡み付く相手を探しながらつるを長く伸ばし、茎の節から根を出して地面に太い根を張り巡らす。切っても切っても生えてきて他の植物や建造物を覆い尽くすので、駆除が難しい。 アメリカには1876年のフィラデルフィア万国博覧会の際に日から持ち込まれ、かつては飼料用や観賞用としてもてはやされた。しかし現在では米南東部の土地300万ヘクタールを覆い、林業の生産性も落とす有害な雑草とされ

    日本発の「外来種」に世界が頭を抱えている
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    agrisearch 2023/05/05
    「例えば国際自然保護連合(IUCN)が選ぶ「世界の侵略的外来種ワースト100」にはクズとワカメが入っている」
  • 環境問題に意識高いヨーロッパは「昆虫食」を受け入れたか?

    SDGsへの対応が叫ばれる一方で、コオロギをはじめとする昆虫炎上する日。一方、欧州での取り組みは......> 栄養価が高い用昆虫は、家畜類の飼育に比べて環境負荷がとても少ないことから、注目を浴びている。昆虫は成長が速いことから短期間での大量出荷が見込め、将来の糧危機への良策だとも考えられている。 ヨーロッパでは、昆虫はすでに10年ほど前から一部の大手スーパーや自然品店が販売したり、学やレストランでメニューに加えたりして、そのたびに話題になっていた。その後、より多くのスーパーが主に昆虫スナック(磨り潰すさず、丸ごと)や昆虫ハンバーグを販売するようになり、昆虫はそれほど驚くことではなくなった。 だが今、昆虫に関する報道がヨーロッパで再燃している。EUが、トノサマバッタやヨーロッパイエコオロギなどの販売認可に続き、今年1月からガイマイゴミムシダマシのパウダーなども認可した

    環境問題に意識高いヨーロッパは「昆虫食」を受け入れたか?
  • 「運動部の部活は人格形成に必ず役立つ」はウソ 「運動選手ほど規則を軽視する」衝撃の調査も

    「スポーツは人格形成に役立つ」と言われるが、当なのだろうか。名桜大学の大峰光博准教授は「部活に入る大学生の半数が相手への侮辱やブーイングを許容するという研究結果がある。スポーツは社会性を涵養するような上等なものではない」という――。 部活動は強制加入されるものではない 2022年11月、中学校の運動部活動に入部している生徒の割合が、37の道県で過去最低になったとするNHKの調査が発表されました。全国の平均は59.6%であり、最も低かったのは50.7%の奈良県、次いで51%の長野県でした。部活動への強制加入を見直した学校が増えていることが影響していると考えられますが、そもそも学習指導要領で「生徒の自主的、自発的な参加により行われる」と明記されている部活動は、強制加入されるものではありません。 現在、公立中学校において部活動の地域移行が進められており、部活動の意義が問われています。 日の中

    「運動部の部活は人格形成に必ず役立つ」はウソ 「運動選手ほど規則を軽視する」衝撃の調査も
  • 「大地に広がる観測網?」メキシコの遺跡に通じる道は、巨大な天体観測装置だった 農業専門家が発見

    <高度な農業システムを維持した、アステカ文明。その正確な農業暦を支えたのは、太陽の動きを追う大規模な観測網だったようだ> メキシコ中部に位置する首都・メキシコシティ。かつてこの盆地に栄えたアステカ文明のメキシカ人たちは、都市全体に広がる秘密の天体観測網を持っていたようだ。 1519年に征服者に襲われるまで、この地域は100万から300万の人口を擁していたと言われる。高い人口密度を維持できるだけの、傑出した農業システムが存在したはずだ。しかしこれまで、正確な農業暦をどのように管理していたかは謎に包まれていた。 たとえば夏場のモンスーンは恵みの雨を降らせるが、雨期に入ったかどうかを見分けるには慎重な判断が求められる。仮に、ちょっとした雨天続きに惑わされて作物の植え付けを済ませてしまえば、その後の日照りにより作物が全滅してしまうリスクがある。 ヨーロッパで発達していたような観測用器具をメキシコの

    「大地に広がる観測網?」メキシコの遺跡に通じる道は、巨大な天体観測装置だった 農業専門家が発見
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    agrisearch 2022/12/19
    「高度な農業システムを維持した、アステカ文明。その正確な農業暦を支えたのは、太陽の動きを追う大規模な観測網だったようだ」
  • 統一教会と関係を絶つとは何を意味するか。カルト対策に魔法の杖はない【石戸諭ルポ後編】

    <カルト信者の脱会支援に取り組んできたにもかかわらず、SNSで「壺側」と批判された住職がいる。フランスの「反カルト法」が注目されるが、かの法律には問題もある> ※ルポ中編:選挙応援「ダサい」、親への怒り、マッチングサイト...統一教会2世たちの苦悩 から続く。 取材できた2世は限られてはいるが、多くの場合、彼らは社会に受け入れられないと思っている。政治家に彼らの声は届いているのだろうか。 カルト信者の脱会支援を続けてきた瓜生崇も、「親と信仰から距離を取る2世信者のほうが多数だ」と話す1人である。彼が懸念しているのは、過剰なバッシングで信者そのものが社会から差別され、排除されることだ。 瓜生は新宗教親鸞会の元信徒で、現在は滋賀県で真宗大谷派の住職を務めている。統一教会問題で毎日新聞のインタビューに答えただけで「壺側(統一教会擁護派)」という批判がSNSに寄せられ、抗議する人が寺にまでやって来

    統一教会と関係を絶つとは何を意味するか。カルト対策に魔法の杖はない【石戸諭ルポ後編】
  • 「アルツハイマー病は脳疾患ではないかもしれない」との仮説

    「アルツハイマー病は脳疾患ではなく自己免疫疾患である」との仮説...... Dr_Microbe-iStock <「アルツハイマー病は脳疾患ではなく、脳内の免疫系障害なのではないか」との仮説が話題に......> アルツハイマー病は長年、脳疾患と考えられ、脳内で生成されるタンパク質の一種「アミロイドベータ」の凝集を抑制する治療法について研究されてきた。 なかでも、2006年3月16日付の学術雑誌「ネイチャー」に掲載された「『アミロイドベータスター56(Aβ*56)』というオリゴマー種がアルツハイマー病に関連する認知障害に寄与している可能性がある」との研究論文は、アルツハイマー病の早期治療法の確立に向けた有望な成果として大いに注目された。しかし2022年7月、学術雑誌「サイエンス」で「この研究論文は画像操作され、結果が捏造されたおそれがある」と報じられている。 <参考記事> アルツハイマー病

    「アルツハイマー病は脳疾患ではないかもしれない」との仮説
  • 数学界の最高栄誉「フィールズ賞」受賞者の頭脳と胸中、日本人数学者と賞の歴史

    2人目の女性受賞者となったマリーナ・ビャゾウスカ教授(7月5日、ヘルシンキ) Vesa Moilanen/Lehtikuva via REUTERS <フィールズ賞について概観するとともに、4人の受賞者の業績と人柄、数学に向き合うスタンスを紹介する。過去には3人の日人が受賞> 国際数学連合(IMU)は5日、数学界で最も歴史と権威を持つ賞である「フィールズ賞」の4人の受賞者を発表しました。 「数学界のノーベル賞」とも呼ばれるフィールズ賞は、カナダの数学者ジョン・チャールズ・フィールズの提唱で、1936年に作られました。40歳までの数学者が対象で、4年に1度開かれる国際数学者会議で2~4名に授与されます。 今回は、ウクライナ出身の女性数学者(女性の受賞は2人目)や韓国初の受賞者がいることなどで、例年にもまして話題になりました。 会議は当初、ロシアで開かれ、ウラジーミル・プーチン大統領が開会す

    数学界の最高栄誉「フィールズ賞」受賞者の頭脳と胸中、日本人数学者と賞の歴史
  • 最高峰の学術誌で発表された「やり抜く力 GRIT」の育て方──非認知能力の重要性(下)

    <非認知能力を育てるにはどうしたらいいのか? 論壇誌『アステイオン』96号は「経済学の常識、世間の常識」特集。同特集の論考「しっかり稼げる大人にするには?──非認知能力の重要性」を3回に分けて全文掲載する> ※第2回:「協調性」は日人男性のみに通用するという研究結果──非認知能力の重要性(中) より続く 「非認知能力」の育て方 デミング教授は、O*NETと呼ばれるアメリカの労働者を対象とした調査のデータを用いて、1980年代後半から1990年代と、2000年代を比較すると、2000年代の方が高い社会スキルを必要とする仕事が12%ポイント増加したのに対し、高い認知能力を必要とするが、低い社会スキルでよいという仕事は3%ポイント低下したことを示している(*3)。 そして、もっとも雇用と賃金の伸びが高かったのは高い認知能力と高い社会スキルの両方を必要とする仕事だった。つまり、高給取りになろうと

    最高峰の学術誌で発表された「やり抜く力 GRIT」の育て方──非認知能力の重要性(下)
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    agrisearch 2022/06/25
    中室牧子 慶應義塾大学総合政策学部教授。/「非認知能力とGritは本当に有効か?」https://note.com/rikaedu/n/na62f2fd666d5
  • アメリカで「転売ヤー」問題が少ない理由

    <市場原理で価格が変動することがアメリカでは許容されているが、格差社会が露骨に価格に反映されることは良いことではない> 商品を買って楽しむのではなく、転売目的で仕入れるために買い占めに走る行為が日では後を絶ちません。いわゆる「転売ヤー」の問題です。買い占め行為が横行することで、消費者が適正な価格で商品を入手できなくなるわけで、社会的には迷惑行為以外の何物でもありません。 このような転売目的の買い占めについては、アメリカでもゼロではありませんが、大きな社会問題にはなっていません。反対に、転売目的のオークション出品というのは普通のことですし、スポーツの試合やコンサートなどイベントのチケットについても、再販売市場があり、転売をするのも、それを買うのも、転売に関する社会的な批判は限られています。 では、アメリカの場合は、問題はないのかというとそうではありません。まず、イベントのチケットですが、2

    アメリカで「転売ヤー」問題が少ない理由
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    agrisearch 2022/06/25
    「主催者が再販売業者と提携する中で、よりきめ細かく需要と供給をコントロールするように…市場原理が働く中で正規料金が上昇する、と言いますか変動料金制度とでもいうような状況…」航空券とかホテルは許容?