成体のゾウにとって、茶畑の排水溝は通常、命に関わるほど危険なものではない。しかし、赤ちゃんゾウが深い溝に落ちると、けがや死の原因となる。(PHOTOGRAPH BY NIRAJ MANI CHOURASIA) 朝飲んでいる紅茶が、アジアのゾウを危険にさらしている可能性があると聞けば、たいていの人が驚くことと思う。インド北東部のアッサム州にある香り高い茶葉を育てる茶畑が、そこを歩くゾウのけがの原因となることがあり、中には死んでしまうゾウまで出ている。 茶は水に次いで、2番目にポピュラーな飲み物だろう。インドにおける茶の生産量は、2016年には過去最高の127万トンに達した(中国に続き世界第2位)。 アッサム州の茶畑は大半が平地にある。水はけをよくするために排水溝を設けることがあるが、この排水溝に幼いゾウが落ちて脚の骨を折ってしまうことがある。そして、こうしたゾウはけがのために、群れからはぐれ