台風19号で甚大な被害を受けた宮城県丸森町に伝わる東北最古の「猫神さま」の石碑が、現地に残っていた。土砂にのまれたと思われていたが、研究者が現存を確認した。猫神さまは養蚕の守り神とされ、町内には日本一多くの石碑と石像があり、町おこしに一役買っている。その象徴的な碑が失われずに済み、関係者はほっとしている。 東北最古の石碑が伝わるのは、土砂災害が発生した五福谷川沿いの中島地区・中島天神社境内。江戸時代後期の文化7(1810)年の年号と「猫神」の文字が刻まれている。丸まった猫の姿を彫った安政5(1858)年の石像もある。 氏子によると、天神社の拝殿は約1.8メートル床上浸水し、泥が入った。大量の流木は鳥居で食い止められ、直撃は避けられたが、境内にあった小さなお堂は約300メートル流された。 猫神さまを調査している同県村田町歴史みらい館専門員の石黒伸一朗さん(61)が台風襲来直後に2度現地を訪れ
人の少ない地域で農作物や家を荒らすイノシシ。その駆除に向け、東京電力は、ドローンを使って追い払う実証実験を浪江町で始めた。超音波を使ったところ、一定の効果があったという。国内でも初の試みだといい、将来は自動操縦のドローンで追い払うことを目指すという。 イノシシや鹿などの野生動物は超音波を嫌がることが知られている。東電は、復興の推進活動の一環として、ドローンや電気柵を使ったイノシシの駆除対策を検討しており、31日に実証試験の成果を発表した。 試験は、9月20日と10月3日の2日間、浪江町の両竹地区(避難指示解除地域)で行われた。まず、赤外線カメラ搭載のドローンがイノシシを見つけ、超音波発信機搭載のドローンが接近。鳥獣の嫌う4キロ~50キロヘルツの超音波を出すと、一目散に逃げていく様子が確認できたという。 11頭に遭遇し、充電切れで…
福島県広野町折木でコメの有機栽培に取り組む農家、新妻良平さん(59)方の田んぼで5月末から、元気に泳ぎ回るアヒルのヒナの群れを見られるようになった。雑草や害虫を駆除する“助っ人”で、稲が穂を付ける8月下旬ごろまで水田のパトロールを続ける。 ヒナは19羽。ふ化して約1カ月で体長20~40センチに成長し、黄色かった体も白い羽で覆われたアヒルらしい姿になった。虫をついばみながらコシヒカリを植えた50アールの水田を駆け回ることで、水を濁らせ、根を浮き上がらせて雑草を退治する。稲も刺激を受けて丈夫に育ち、新妻さんが手がける他の田に比べて収量、品質とも一番良いコメができるという。 新妻さんは「今年のアヒルは活動的で人懐こい。人手をかけなくても、しっかり除草できそうだ」と期待する。「ピー、ピー」という鳴き声は間もなく「ガー、ガー」に変わり、アイガモより一回り大きい体重3~4キロまで成長する。肉はソーセー
ことし3月31日と4月1日、東京電力福島第一原子力発電所の事故の影響で出されていた福島県内の避難指示が、4つの町村の広い範囲で一斉に解除されました。これまで避難を余儀なくされていた3万人余りの住民がふるさとに戻って、生活を再開できるようになったのです。住民の帰還は少しずつ始まっています。 しかし、6年間の空白が町を大きく変え、住民たちには、思いもよらなかった新たな課題が突きつけられました。 原発事故以来の「桜まつり」が開かれた富岡町。 ふるさとの桜を一目みたいと8500人が集まり、「やはりわが家はいい」「桜を見ただけで涙が出る」と喜びを口にしていました。 そうした住民の前に現れたのはキツネでした。人を恐れる様子もなく、堂々と道を横切っていきました。 同じ日、浪江町の中心部で、取材班はある動物と遭遇しました。 重さ100キロを超えるとみられる巨大なイノシシです。本来は警戒心が強い動物ですが、
兵庫県立豊岡総合高校(豊岡市加広町)の社会奉仕クラブ「インターアクトクラブ」のメンバーが同市下宮で、東日本大震災の被災者を支援するために植え付けた無農薬米の田んぼにアイガモの幼鳥16羽を放った。9月に稲刈りをし、10月に東北の仮設住宅などに送る。 アイガモは雑草を取り、害虫を食べるだけでなく、ふんが稲の養分になるため、自然にやさしい「アイガモ農法」として注目されている。支援米作りは震災翌年の平成24年から行っており、今年で4年目。5月に約16アールの田んぼにコシヒカリの苗を手植えした。 1、2年生10人は田んぼの端に横一列になり、名残惜しそうに体長約20センチ余りのアイガモを田に放った。アイガモは「ピョ、ピョ」と、かわいらしい鳴き声を上げ、寄り添うように群れをつくって元気よく田んぼの中を動き回った。 9月上旬に稲刈りをし、稲穂を天日干し。10月に約600キロを収穫する見込みで、東北の仮設住
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く