宮城県女川町で初めてのシカを中心としたジビエ(野生鳥獣の肉)の解体所「三陸リアス式ジビエ」の運用が19日に始まる。シカの運搬用ウインチや加工室、冷蔵室を備え、衛生的な環境で解体処理ができる。解体所の管理組合を構成する町内外の6事業者が使い、組合員以外の利用も検討する。 県内ではシカによる農業被害が深刻で、猟師が県の管理下で鉄砲やわなを使って捕獲に取り組む。近年は食肉などに有効活用することで新たなビジネスや雇用につなげようとする動きが活発化している。 町内の鷲神浜地区に建設された解体所は木造平屋で床面積約50平方メートル。約15平方メートルの冷蔵室や、加工処理室を設けた。総事業費は700万円でクラウドファンディングによる募金や企業の協力金を充てた。 県によると、牡鹿半島のシカの生息域は5年ほど前から南三陸町や登米市、気仙沼市へと急激に拡大し、生息数が増えている。昨年の大豆や稲といった県内の農