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Profile─髙木 佐保 2018年,京都大学大学院文学研究科博士課程修了。博士(文学)。京都大学,同志社大学,佛教大学で非常勤講師兼任。専門は比較認知科学。著書は『マンガでわかるねこの心理学』(監修・共著,池田書店)など。 ペットフード協会の『全国犬猫飼育実態調査』によると,現在日本ではネコの飼育頭数がイヌの飼育頭数を上回ったそうです。ネコは名実ともに,益々身近な伴侶動物になりつつあります。本稿では,ネコとヒトとのコミュニケーションに関して,ネコがヒトの社会的な手掛かりをどの程度読み取っているのかという観点から,さまざまな最新の研究を紹介したいと思います。 ヒトが自分に注意を向けていることがわかる 他者の注意状態を推測する能力は,コミュニケーションを行ううえで大きな意味をもちます。特に,相手が自分に注意を向けているのかを知ることは,コミュニケーションの第一歩といえるでしょう。 Itoら
精巣が体外に出たわけ 「オギャー」と産声をあげて母乳を求めたことなどとんと思い出せないように、わ たしたちは自分が哺乳類であることも日頃すっかり忘れている。でも、紛れもなく 哺乳類の一員で、だからこそ人生は“哺乳類生”でもあるのだ。わたしたちの生命 の大きなサイクルは、そのまま哺乳類のスタイルに深く根ざしている。 それなのに、わたしたちは哺乳類が「どこから来て、どのように今の姿になったの か」、その“進化の鍵”をまだ解き明かしてはいない。本書は最新の知見を盛り込 みながら、こうした謎に挑んでいく。 著者はサイエンスライターにして、神経生物学の博士号を持ち、ロンドン大学ユニ バーシティ・カレッジとコロンビア大学で12年間も哺乳類の脳などの研究に携わっ てきた。うってつけの名ガイドだが、私的な体験(子どもの誕生、サッカーのゴー ルキーパー、森の思い出など)もまじえることで、親しみやすく楽しい読
ボノボはヒトに最も近い霊長類の一種です。動物には、嫌悪感によって病原菌や寄生虫が体内に侵入することを防ぐ「嫌悪感による適応システム」が備わっていると考えられています。Cecile Sarabian 霊長類研究所博士課程学生、Andrew MacIntosh 同准教授らの研究グループは、ボノボが汚れのない食物は積極的に食べる一方で、糞や土で汚れた食物には一切手を付けないことを実証しました。これは、ボノボにも上記のシステムが備わっていることを示し、ヒトが進化の過程で、どのようにしてこうしたシステムを獲得してきたのか解明する手がかりになると考えられます。 本研究成果は、2018年6月4日に、英国の国際学術誌「Philosophical Transactions of the Royal Society B」のオンライン版に掲載されました。 ヒト以外の霊長類は、どのようにして病気に感染しないように
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