鋼板が一斉に海中に落とされ、水しぶきとともに閉め切られる国営諫早湾干拓事業の潮受け堤防=1997年4月 国営諫早湾干拓事業(諫干)の潮受け堤防が1997年に閉め切られてから14日で25年になる。漁業者は閉め切りによる漁獲量の減少を訴えるが、国は漁獲量は回復傾向にあると主張。干拓農地(長崎県諫早市)の営農者からは開門による塩害などを懸念する声が上がる。3月には開門を命じた福岡高裁確定判決(2010年)の「無効化」を命じる判決を同高裁が言い渡し、漁業者側が上告するなど対立解消の見通しは立っていない。【杉山恵一】